第2話 金城加奈
「よし、ギリギリセーフ!!」
「ギリギリセーフ!!っじゃないよ!毎日危ないんだからね!!」
「すいやせん。」
学校についてそんな会話を交わしてから席についた。美咲とは同じクラスではあるが、席はかなり離れている。
「はぁぁ、、。」
1人になった瞬間、無意識にため息が出てしまった。
キーンコーンカーンコーン
予鈴がなった。今日も憂鬱な学校生活の始まりだ。席を立ち、なんとなくトイレに向かって廊下を歩き始めた。
ドンッ!!
「ひゃっ!」
他クラスの女子とぶつかってしまった。しまった、ボーッとしていて気づかなかった。
「ごめん!大丈夫、??」
俺はそう問いかけるが応答はなく、俺の顔をじーっと見つめてから彼女は何処かへ行ってしまった。
「えぇぇ。」
ついついそう言葉を漏らすと、後から気づいた。
「え、もしかしてあの人ってモデルの、、、?」
名前は思い出せない。だが、かなりの有名人である。モデルをやっているだけあって、とても綺麗な容姿だなと思った。まぁ俺とかとは住む世界が違う。
「あ、勇人!なんでそんなところでぼーっとしてるの!?」
「あーごめん」
「次の授業移動教室だよ!!」
そういって美咲は女子グループに混ざっていった。俺も急いで教室に戻って、準備を始めた。クラスにはもう誰もいなかった。急いでカバンから化学の教科書を取り出す。
「ねぇ、君。」
「ん?」
振り向くとそこには彼女がいた。不覚にもドキッとしてしまう。
「後で、体育館裏にきてくれない?」
「え?」
それだけ言い残して、またどこかへ行ってしまった。一体何を意図しているのだろうか。
「ぶつかったからって締められたりしないよね??」
モデルって怖ぇーー。
でも、それにしても、、可愛かったなぁ。
俺は唾をゴクリと飲む。
キーンコーンカーンコーン
いつもより予鈴が大きく感じた。
「ヤッベ、、」
急いで化学室に向かう。
この状況でもなぜか彼女のことが頭から離れなかった。
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こんにちは。読んでいただきありがとうございます。著者のゆるるです。
第二話の公開をさせていただきました。
こちらの作品「三ヒロ」では、短くて読みやすいライトノベルを目指して日々更新していきたいと思っております。引き続き応援していただけると嬉しいです。次のお話もよろしくお願いします。
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