【完結】私は君を好きにならないから君も私のことを好きにならないで
柊なのは
第1章 再婚相手の連れ子はまさかの仮面を被る学年一の美少女でした
第1話 このクラスには、超がつくほどの美少女がいる
このクラスには、超がつくほど美人で綺麗な長い髪を持つ美少女がいる。彼女は、他の人と違ってなんともいえないオーラがあってどこにいてもすぐに見つけられる。入学式の時なんか全員から注目を浴びていたぐらいだ。
先ほどからそんな美少女な彼女に全く興味ありませんみたいな感じ語る
「あっ、立川さん来たよ」
「ほんとだ! 今日も可愛すぎ」
「お前、挨拶してこいよ」
「いやいや、無理だって。立川さんがオレらみたいな奴を相手にするわけないだろ」
彼女が教室に入るからなり彼女はクラスメイトから注目を浴びていた。そんな彼女のことを俺も机に肘をつきながら横目で見ていた。
今日も人気者だな……。
それはないだろうと思うかもしれないが入学式してから2カ月だが彼女のことを知らない者はいないだろう。それぐらい彼女は男女共に人気だった。
彼女の名前は、
教室に入り立川は、すぐに自分の席へと座る。すると前からガラッと椅子を引く音がした。前を見るとさらっとした髪の毛が目についた。
前の席は、立川の席だ。入学して1カ月経った頃の席替えで彼女とは席が前後になった。
おそらくこの席替えの結果を喜ばない奴はいないだろう……俺以外は。
実際、席替えをした後仲のいいの友人からズルいとか席を変われとかいろいろ言われた。まぁ、言ったところで簡単に変われないけどな。 てか、変われるなら変わりたい。
前の席で座る彼女は、自分の席に座ってからしばらく前を向いて何かしていたが急に無言で後ろを向きイスごと俺の方へ向けてなぜか向かい合わせになるようにしてきた。
それを見ていたクラスメイトから変な視線がくるが全く気にしなかった。いつも通り……気にするだけ無駄だ。
向かい合わせになり気まずいので俺は、彼女と目線が合わないよう窓から外の方を見る。すると立川が机をトントンと人差し指でつつき、挨拶してきた。
「おはよう、朝井くん」
「おはよう……」
なぜ俺なんかに挨拶してきたのかはだいだい察しはついている。
2カ月前まで俺のことなんか気にするほどの奴じゃなかったくせにちょうど席替えをした日あたりから彼女は、急にいろいろ話しかけてくるようになった。
「あのこと……誰にも言ってないよね?」
彼女は、俺にだけ聞こえるように耳元で小声で聞いてきた。
果たして彼女は何の話をしているのだろうか。昨日もこんなことを俺に聞いてきた気がするが一体何回聞けば気が済むんだ?
「言ってない。どんだけ心配なんだよ」
昨日と同じ返答を立川にすると彼女はホッとしていた。
「だって、入学してから頑張って作ってきた私のイメージがあなたのせいで台無しになったら終わりじゃない。どう責任とってくれるの?」
どうと言われましてもこっちは完全に被害者なんだが。あの場に偶然いて彼女の秘密を知ってしまっただけ。俺が責任をとる理由が見当たらない。
「俺が素の立川を知ったからって誰にも言わねぇよ。言って何の特があるんだ?」
「だ、だって……」
「だって?」
「やっぱりなんでもない!」
あれだけ溜め込んで結局何も言わないのかよ。
にしても周りがさっきからコソコソ何か言っているのが気になるな。気にしないといってもやはり耳に入ってくる。
「朝井、凄いよな。立川さんから話しかけてもらえるなんて羨ましすぎるだろ」
「もしかして付き合ってるんじゃないか?」
「ま、まじか……」
これは、羨ましいのか?
俺と立川の会話が聞こえてない人達には、美少女と話していると思われているのかも知れないが、実際は違う。この状況は物凄く居心地が悪い。
立川がよく話しかけてくるようになったのは、1カ月前のある出来事があってからだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます