幸い僕とぐるんは別でレッスンを受けることに決まった。

僕はA-BOYでぐるんはB-BOYという略名をもらった。

Aは歌と演技を主にレッスンする。

Bはダンスとラップを主にレッスンすることになった。

最終的にはsecret boys（仮）というプレデビューを予定しているらしい。

僕らが一緒にデビューするなんて考えられない。

でも、secretか...ぐるんの他にも一緒にデビューする子がいるのかな。

僕はひたすらに頑張ってるけど、ぐるんって頑張ってるのかな。

練習の合間に彼の部屋に行くと彼はひたすらにラップの練習をしていた。

僕は彼を少し下に見ていたことを反省した。

ドアの隙間でぐるんを見ている僕に後ろからラビットボーイさんが話しかけた。

『ぐるんが気になる？ぐるんは本当は君と同じ演技をやりたかったらしいよ。でも、慣れないラップやダンスをやってるのを見るとやりたくないことでもやるって凄いことだと思うよ。だから、僕は君とぐるんを応援してるよ。才くんあんまり自分に焦りを感じすぎないでね』

僕の思いなんてラビットボーイさんの前では見え透いた気持ちだったのだと思うと恥ずかしくなった。

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