第17話 雑誌に載せる記事は本当より嘘が多い

『僕はブルージーニアスとしてのラビットボーイは楽じゃないです。むしろ辛いくらいです』

そうインタビューで話してくれたのは、2.5次元舞台で活躍中のラビットボーイだった。

彼はなぜ芸能界に入り、ラビットボーイとして活躍し始めたのかを話した。

『僕は15歳の時に今の事務所に入って、最初はstar boysという15歳から19歳までの男子5人で活動していました。その時の芸名がルイという名前でした。このグループで頑張ると張り切っているのは、僕と今のクリエイターズのメンバーのサトシだけで他のやつは一生懸命さがなかった様な気がします。実際、star boysは4年間活動していたんですが、最後は僕とサトシだけで活動してましたね。他のメンバーは2年ぐらい活動した後にソロ活動か俳優に路線変更してましたね』

記者は言った。

『ちなみに、抜けたメンバーはどなたですか?』

ラビットボーイは笑って言った。

『そんな個人情報晒せる訳ないじゃないですか』

『そうですよね。すみません。それで、ラビットボーイさんはクリエイターズになぜ加入出来たんですか?』

『えっと、僕はstar boysで15歳から19歳までを過ごした後に、事務所の方から頑張りを認められてクリエイターズに加入しないかと提案されました。それから、クリエイターズでは自分の色というか自分とは何かを見つける必要がありました。そこで、会社から提案された自分がピンク髪の可愛さMAXの男の子だったんです。そして、名前はラビットボーイでした。クリエイターズはかっこいい集団の集まりでしたが、それを変えるために僕というキャラが出来たんです。』

記者は僕の話に頷き、言った。

『では、最後に聞きますがクリエイターズの自分とブルージーニアスの自分どちらが好きですか?』

ラビットボーイは言った。

『僕はブルージーニアスのラビットボーイは楽じゃないです。可愛いだけじゃ太刀打ち出来ないことがありますから。ブルージーニアスはアイドルグループというより、バンドの様な感覚があります。ひとつの音色だけじゃ音楽は出来ないし、3人でなくては出来ないことだらけですから。それに、ブルージーニアスは自由さがあまりない気がします。それに比べてクリエイターズは面白いし、なんでも出来るんです。それが、クリエイターズは良いんです』

インタビューは終わり最後に写真を撮り、記者は言った。

『今日はありがとうございました。ラビットボーイさんの言葉ひとつひとつがとても2つのグループのことを考えていて、凄い人だなと素直に思いました。私はここに来るまでクリエイターズとブルージーニアスのラビットボーイさんを観ましたが、個人的には騒ぎ倒しているクリエイターズのラビットボーイさんと小悪魔的な感じで活動しているブルージーニアスのラビットボーイさんどちらも好きですよ。これからも応援しているので、頑張ってください』

僕の載った雑紙は4月に出るらしい。

僕は記者には言わなかったが、クリエイターズでもブルージーニアスでも可愛さを求められるが、実際僕は可愛い自分が嫌いだ。

本当はもっと不良っぽくかっこよくなりたい。

でも周りは可愛さを求めてくるのがとてもうざったい。

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