政令指定都市警察部10課

@nekochansong03

第1話 政令指定都市警察部10課

私は警察3年目にして、県警刑事部に配属された。


手柄を立てた訳では無いが、、、


自負するのは知力、体力は中の上である。警官としてはマイナスの優男というより、ベビーフェイス。だがそれだから身内でのいざこざや、波風立てない自信はある。派出所から交通課と、もしかしたら出世コースかなとおもっていた。上司も人格者で、ラッキーとおもっていた。初出勤から日を置かず、その上司の係長から肩を叩かれた。今日から市警察部10課に移動だ、といわれた。移動ケースを渡され、気の毒そうに、仕事はある。仕事はある。と繰り返した。社会勉強だとおもえといって送り出された。私細野祝21歳、高卒後、社会人3年目で確かにまだ社会勉強は必要だろうが、、、


市警察部10課って、同じ建物内でも、聞いたこともないし、どこにあるのか、廊下の奥にあった。此処の市は結構人口も多く、市の歓楽街は全国的にも著名になっており、市警察部は常に人手不足で、手伝といっても確かに仕事はあるだろう。移動ケースを持ちながら、10課に入ると、すぐに、空いてる席をみつけた。するとイモリのように私の脇をすり抜けて行く者があった。背は低くないが、痩せて、なにより顔の青白い男が俺の席だといい、席に座った。「お前が細野祝か」と背は私より、5cmほどしか大きくないが、肉厚で昔の刑事ドラマのジーパン何たら刑事を筋肉質にしたような男が、声を掛けて来た。「名前のとおり細い男だな」といい、「金田練也ここの課長だ」といった。言い訳をするようだが、私は身長は172·3cmはあり、警察学校の成績も、知力、体力、共、中の上だ。

かのイモリのような男は、金田課長とコソコソ話し、白い封筒のようなものを渡し、コソコソと帰っていった。課長、「あれは10課所属の東高強、名前に似合わないだろう」といった。「あれ療養証明書を届けに来た。3ヶ月に一度しかこない」「お前はめでたい男だな」「わかった、お前を祝当たる、はじめあたる、いやいわいあたるにしよう」と、いった。課長の側には課長と同年代くらいの割と、生真面目な感じの男が居たが、課長が「一服してこよう」と言うと、即座に纏わりつくように、「俺も行きます」と言った。「トイレに行くんだよ」と、言うと、「課長が望むのなら、トイレにも行きます」と言った。後で、課長に「警察官の鏡ですね」と言うと、「普通やりたがらない、報告書を他人の分までやる」と聞いて、僕は「それもいいですね」というと、課長は続けて、「現場には滅多に行きたがらない」と言った。「あれは春見文奉刑事だ」と、僕はそれより、帰って行ったイモリのような男を話題にして、「あれで勤まるのですか?」といった。すると課長は「ここは性格に難ありという者ばかりだ」と、「だけど、そこに居るふたりは体格もいいし、年齢も30才半ばの働き盛りだし、凛々しい顔つきで、マル暴というようないかつい顔じゃないし、ずっとパソコンに向って居るじゃないですか」というと、課長は「おっ就業のチャイムがなったじゃないか」と、するとあんなに纏わりついていた春見刑事は、他人よりも、薄情に、課長から離れた。課長は「この部署は手伝だから、要請がなければ暇なんだ。新人歓迎会をするのが普通だが、うちはバラバラだから俺が行きつけの店に、特別に連れてってやる」と、


予想に反して、煤で汚れた焼肉屋ではなく、洒落た小さな小料理屋だった。課長はそこで、自分の来し方を語り、僕は聞き役に回った。田舎で育ったので、小学校、中学校はボンヤリ受け身で育った。高校は巡り合わせで、政令指定都市の私立の学校に通った。そこは刺激にあふれていて、そこで目覚めた。それでエスカレーターで大学も通った。そこで可能性を極め、錬金術を得た。

するととたんに人生がつまらなくなった。それで警察のこの部署の責任者になった。といった。

「能力はあるのだが、東高強は全く名前に削ぐわないのだが、配属された強行班での扱いが悪く心身を病んだとし、療養証明書を3ヶ月に一度来るくらいで、給与の半分を取っている。前からなまけものらしい。ノラリクラリと要領の良い生き方かも、、、」と、「キョヒかエスケープと呼んている」と言った。「何故クビにならないんですか?」「警察官も公務員だから難しいらしい」「春見刑事は他人の秘密を暴かずには要られない性質で、よりにもよって、県警トップの秘密を掴み、その上強迫しだした、それでそのヤバさをコンコンといい含めたら、今度は怖がって、挙げ句俺から離れなくなった」と、「パソコンをいじっていたのは、馬場勝利、ばばかつとし、画面を観ればわかるが、ネットギャンブルをやってる。署内にいるだけ良いかも、、、」と、「隣の男は泪真、しん、まことと呼んで居る、コレは女癖が悪い、色っぽい好みの女はすぐ手にいれる、職務中もそうだから、、、(以前張り込み中に、張り込み対象の女と濡れ場を演じていたらしい、、、)」「後、今日も居なかった。安い飲み屋で昼間から飲んだくれていて、署に来るのは、週の半分。これが酒木優次。何故か検挙率はトップクラス、この男の一番悪いところは優柔不断というところだ」、僕が、「検挙率トップクラスということは、ベテランなんですか?」と聴いた。「40才位だ。すぎるちゃん、つぐちゃんと呼んでいる。」僕は、「年上なのにちゃんづけは、酷くないですか」といった。「嫁と別居して荒れている。資産むすめの気まぐれといえるかも知れないが、酒木は嫁と子どもに未練があるらしい」僕は大袈裟なくらいに言った。「一度情けを掛けたら、ずっと一緒にいるとか、面倒をみるのが普通じゃないですか」課長は「現実は厳しい、結局は夢の中の住人ということだ、、、愚痴をこぼさず、頑張るしかない。結果生きては要られない」僕はおもわず本音が出て、「大袈裟な」と言った。

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