第48話:罪の在処03
「金也ちゃん! おはよ!」
「あ?」
意識が夢幻から現実に回帰する。そういや死について色々と考えて俺は父親を困らせていたっけか。懐かしい夢を見たものだ。もっとも死への探求は今でも続けているが。
「問題は……」
目の前にフレイヤ=ゴールドーン……引いては実母たる白銀璃音がいることだ。
「御機嫌だな」
「金也ちゃんの寝顔が可愛いんだもん!」
「恐縮だ」
瞳を開く。
「パーかお前は……」
俺はフレイヤの奇行に嘆息した。もはやコイツと居ると嘆息は免れられないらしい。
「何で裸エプロン?」
「むふふ。お母さんに欲情する?」
「さてな」
精神的脱力を呼気にして対外に排出。俺は腹筋運動の要領で身体を起こした。
「残念! 水着エプロンでした!」
ベッドの傍に立っているフレイヤがクルッと一回転。確かにエプロンの下にビキニを着ていたのは見て取れた。
「私のおっぱい吸いたくなった?」
「お前のおっぱいはいらねぇよ」
こんなやりとりも今更だ。
「ということは……」
あいつらが対抗しないわけが無い。
「とりあえずコーヒー」
「はーい。金也ちゃんも早くダイニングに来てね」
「へぇへ」
フレイヤにも悩みはあるんだろうか?
そんな失礼なことを考えてしまった。
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