Column13 夏目漱石の作品にある「~にも関わらず」

「~にもかかわらず」の話、全開で終わったはずなのですが、追記してすみません(汗)


 簡単にではありますが、夏目漱石の作品のなかにどれくらい「~にも関わらず」があるのかを独自に調査してみました。(本当は全作品調べられたらよかったのですが、片手間にしているのでご勘弁ください 汗)


 参考までに~。


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 夏目漱石が書いた文章で「~にも関わらず」という表記は、下記の作品で確認することができます。


『文芸の哲学的基礎』(インターネット電子図書館「青空文庫」より)

 この作品では、私が確認した限り4カ所ありました。


『明暗』(インターネット電子図書館「青空文庫」より)

 この作品では、「~にも関わらず」と「~にもかかわらず」が1カ所ずつありました。


 また以下の作品では「~にもかかわらず」のみの表記でした。


『草枕』(インターネット電子図書館「青空文庫」より)

『坊ちゃん』(新字新仮名)(インターネット電子図書館「青空文庫」より)

野分のわき』(インターネット電子図書館「青空文庫」より)

行人こうじん』(インターネット電子図書館「青空文庫」より)

『吾輩は猫である』(新字新仮名)(インターネット電子図書館「青空文庫」より)


 それから『草枕』は「カクヨム近代文学館 」にもあったので確認してみたところ、「~にもかかわらず」の表記でした。


「~にも関わらず」の表記が、校正抜けのせいなのか、それとも校正者の考え方によって違ったのか……ということについてははっきりとは分かりませんでしたが、インターネット電子図書館「青空文庫」に掲載される過程ではその可能性は低いと思いました。


『明暗』の校正を担当している方は、『草枕』や『行人』の担当もされていますし、インターネット電子図書館「青空文庫」の校正についての記述を読むと、誤植についての検討も慎重に行っていることが伺えます。


 校正者も人間なので絶対に間違えないとはいえないのですが、それでも夏目漱石の作品のなかに「~にも関わらず」という表記が複数作品で見受けられますし、『文芸の哲学的基礎』では4カ所全て「~にも関わらず」であるため、元々がそうであった可能性が高いように個人的には思います。


 

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