第25話   昨日のエピソードの解説

 昨日、ドーナツのエピソードを公開しました。そしたら読んでいる方から

「Donut とDonutsの使い分けについて」

という質問が来たんです。


 私はそれを「単数形と複数形の使い分けをどれだけ厳密にするか」という意味だと思ってお返事書いたんです。


 でも今になって、もしかしてそうじゃなかったのかも、と思い直しました。


 もしかしてみなさん、「ドーナツ」ってそれだけで単数形だと思われてるのかな、って。


 ドーナツの単数形はDonut(ドーナット)です。ひとつだと a Donutです。2個以上だと、2donuts(ドーナツ), 3 donuts and more.


 だからお店の名前が名詞としてのドーナツならば「Donut Man」になりますし、

たくさんドーナツを売っているお店、とするならば、「Donuts Man」になるでしょう。どっちでもよくて、これは名付ける人がどっちにするか、という話になります。


 でも、日本語では単数形でも複数形でも「ドーナツ」なので、私は「ドーナツマン」と訳したのです。


 これと同じものを以下に挙げます。


 フルーツも一つだとa fruit(フルート)。2個以上だと fruits(フルーツ)。


 ナッツも一粒だとa nut(ナット)。2個以上だとnuts(ナッツ)。


 シューズも一足ならa shoe(シュー). 2足以上でshoes(シューズ)。


 日本語では耳慣れないかもしれませんが英語では普通に使います。


 お前はアホか。みたいに言う時、


“Are you a nut!?”


“Are you nuts!?”


2人称は1人でも2人でも”you are”ですが、これで、アホな人が1人か2人かがわかります。


 最近では単数形と複数形の使い分けはそれほど厳密ではありません。外国人がたくさんいて、私のように変な英語を使っている人も多いし、若い人もそんなにそこにこだわっていません。


 ただ、単数か複数かを厳密に知りたいときはキチンと分けます。私がよくやっていたのは、

“I ate a donuts. I’m so full.”


です。これだと1個かそれ以上かわかりません。そして1個かそうじゃないかでリアクションは変わってきます。


 もし、ドーナツを1個しか食べてないのにお腹いっぱい、と言ったら


「そんなに大きいの? とか、そんなに甘いの? とか そんなに油っこいの?」


 となります。


 これが2個以上、例えば10個だと、

 

「そりゃ、そんなに食べたらお腹いっぱいになるよ」


 となってきます。だからこう聞かれるのです。


“A Donut or donuts?”(ドーナット? それともドーナツ?)


 このとき大体、

「エイ ドーナット オア ドーナツ?」

 と、「A」を強調します。1つだと答えるときは、

「A donut(エイ ドーナット)」か、「One donut 」と答えてください。


 間違えたことを恥ずかしく思うことはありません。あっちは何も思っていません。ただ、会話を続けたいだけなのです。




 

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