第2話 積極的に話すことと同じくらい大切なこと その1「L」と「R」

 よく言いますよね。

「英語がうまくなるコツ。それはひたすら話すこと」

 とはいってもねえ。


 押さえておいた方がいいポイント、というのはあるんです。


 それは、発音です。これ、できなくて通じないこと多いです。だって、文法ダメでも、言ってる単語さえわかれば推測できる。でも、その単語自体が通じていなければ、むずかしい。


 で、心折れる。


 発音さえどうにかなれば、あとは、話しさえすれば通じます。声が小さかろうが、イントネーション、多少違ってようが、文法滅茶苦茶だろうが、どうにかわかってもらえる。で、発音ができると、イントネーションも正しくなってくること、多いです。


 というわけで、最初は「L」と「R」の違いについて。


 日本人にとって、「L」と「R」は「らりるれろ」と同じに聞こえがちです。わたしもそうです。彼らはちゃんと「L」と「R」は区別しています。けれど、日本語にはそれがないので、わたしには「らりるれろ」の音にしか聞こえないのです。


 ということは逆もしかり。アメリカ人にとっては、わたしたちの「L」と「R」は識別不能です。まあ、当たり前ですよね。区別して発音してないんですから。


 で、割と言いがちなこと。


 ワイングラスを取ってほしいとき。


「キャン ユー パス ミー グラス?」


 言いがちです。まず、「ザ」がない。で、「グラス」の「ラ」の音がよくわからない。「ザ」もないし、複数形でもない。というわけで。


 庭の芝生(grass)が渡されるかもしれません。


「The」とか「That」。忘れがちだけど大事です。もしここで思い出して「ザ」とか「ザット」と言えば、運が良ければ「もしかしてこれのこと?」といって、ワイングラスをもらえます。で、友達の分も欲しいなー、と思って、「グラスィーズ」と、「グラス」を複数形にすると、ほぼ間違いなく、メガネが回ってきます。


 で、そこにメガネが見当たらない場合、サラッと無視されます。間違えても全然オッケーです。誰も気にしてません。そう、気にしているのはあなただけ。ただ、ワイングラスがもらえないだけです。


ガラス製品 glass

草     grass


 発音の違いは、「l」の場合、上下の歯で舌をはさんで、日本語で「ら」と言います。


 万が一、「草」が欲しかった場合。(これ、ドラッグじゃないですよ)


「r」の場合、これは、「w」とか「g」の発音にも共通します。


「ちゅー」するときの口の形を作ってください。


「キス」じゃないです。「ちゅっ」でもだめです。あの、「ちゅーちゅータコかいな」の「ちゅー」の口です。


「ちゅー」の口の形のまま、日本語で「グラス」と言うのです。「rocket」なんかも同じです。「ちゅー」の口のまま「ロケット」と言う。


 「w」も同じ。「wood」と言いたいときは、「ちゅー」の口のまま、日本語で「ウッド」と言えば通じます。


「wrong(間違い)」も同じです。「ちゅー」の口のまま、日本語で「ロング」というと、「間違い」の意味になりますし、上下の歯で舌をはさんだまま日本語で「ロング」と言ったら、「long(長い)」だとわかってもらえます。


 これでも通じない場合、口の形を見せてあげたら、大体わかってもらえます。

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