いいか、これは、この世界でいちばんいい銃だ!

いちばんすぐれた小銃なんだ!!

おれには、これしかないんだ!

だから、これがいちばんいいんだ!!

『松本零士 パイロットハンター』



 ど~も!わたくしです。

 今日が終われば、月末が終わる・・・

 次にやって来るのは年度末だ・・・


 さて、漫画家の松本零士先生が亡くなりました。

 みなさんは松本先生の漫画と言えば何を思い出しますか?


『宇宙戦艦ヤマト』や『銀河鉄道999スリーナイン』などのSF漫画。

『戦場まんがシリーズ』や『ザ・コクピット』などの戦場漫画。

「メーテル」や「シヌノラ」など美女が出てくる漫画。

 後付け設定や伏線過多で収拾がつかなくなった漫画

 etc.(しまった、このパターン何回目だ?)


 わたくしにとって松本先生の漫画は

「男の生き方」

 を教えてくれた漫画でした。


 特に初期の作品に多い「さえない男が自分の力で精一杯生きて行く」話が好きです。

 主人公が虐げられ、踏み台にされ、利用されていても、歯を食いしばり、前を向いて、一歩一歩、己を信じて歩んで行く姿がとても好きです。


「鉄郎」と「メーテル」の関係を『ハーレム物』と勘違いしている人がいますが、それは違います!

「メーテル」が代表する「主人公に近づいて来る美女」は大抵、主人公に対して「秘密を知るため」「ある目的達成のため」「利用するため」など、下心がある場合が殆どです。(一緒に行動する内に愛情が芽生える事がありますが・・・)

 そして、要件が済むとアッサリと主人公を捨てて、容姿や金銭の優れた男性に乗り換えて行きます。

 主人公は(多少毒づくが)未練を持たずに次の恋へ進んで行きます。

 そこが良いのです!

(中には「クイーン・エメラルダス」みたいに「大ツンデレ」な人もいますが・・・)



男なら、危険をかえりみず、死ぬと分かっていても行動しなくてはならない時がある。

負けると分かっていても戦わなくてはならない時がある。

『キャプテン・ハーロック』



『戦場まんがシリーズ』でも、単に兵器のディテールを描写するだけでなく、兵器を使用する人々の物語がメインになっています。

 各状況下での「男の生き方」を表現していました。

 そして儚く散っていった兵士を通して、戦争の虚しさと「反戦」をアピールしていたと思います。


 謹んで松本零士先生のご冥福をお祈りいたします。


 この文章を書くキッカケは某TV番組で松本先生の特集した時に出演者の殆どの人が「読んだ事が無い」と言っていた事に憤慨したからです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/76396e142efd377170922e477455136b2c03b371



有人ロケット兵器の歴史は

つかの間の夢の如く、儚く短かった

太平洋では、日本の桜花だけが戦場を翔け

血を流して死んだ。

そして、今、生きているのは

巨大な熱核誘導ロケット、核ミサイルだ

世界が破滅する日、その瞬間の為に

息を潜めている。

彼らには、心は無い。

『松本零士 音速雷撃隊』

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