真鶴殺人事件

鷹山トシキ

第1話

 2040年4月10日

 

 恩田との戦いに生き残った明保野一郎は真鶴町に逃れていた。真鶴町は、神奈川県の南西部に位置し、足柄下郡に属する町。町域の半分は、三方を海に囲まれる。 真鶴半島とその周辺にあり、歴史的な経緯から真鶴町真鶴と、同町岩の2つの地区で構成されている。古くから上質の石材とされる本小松石の産地である。町の名は、半島の形が羽根を広げたツルに似ていることから付けられた。


 真鶴半島とその周辺にあり、歴史的な経緯から真鶴町真鶴と、同町岩の2つの地区で構成されている。古くから上質の石材とされる本小松石の産地である。町の名は、半島の形が羽根を広げたツルに似ていることから付けられた。


 箱根火山の南東に位置し、相模湾の西を画す小さな真鶴半島と、その北の海岸部・後背の山地からなり(岩 (真鶴町))、南東から北西に伸びた細長い形をしている。北の小田原市と南の湯河原町に挟まれる。


 真鶴半島は、切り立った海岸を持つ溶岩台地である。先端は真鶴岬で、岬の先の海上に三ツ石(三つ岩)を望む。県立真鶴半島自然公園に指定されている。町域は全般に起伏が多く、平地は少ない。緩い傾斜面を持つ半島の付け根に市街地があり、その北西に真鶴駅、東に岩漁港と海水浴場、南東に真鶴港がある。市街地の北の山には採石場が多い。北部海岸沿いの丘陵はミカンの栽培が盛んである。町の北西部は、箱根火山の外輪まで続く山地の一部である。


 町域の大部分が山地帯で平坦地に乏しいが、箱根火山の山麓はミカン園として利用され、北に箱根、南に相模湾を望む斜面地からの眺望は、南フランス・イタリアの地中海沿岸に良く似ているといわれ、日本のリビエラと呼ばれている。


 なお、隣接する小田原市の片浦地区は「東洋のリビエラ」とも呼ばれている。

 

 一郎は中川一政美術館に立ち寄った。

 真鶴町に住み現代の文人画家と称された中川一政の絵画や、書などが真鶴半島自然公園の樹木に囲まれて展示されている。ロビーの床には特産の本小松石を用いるなど建物自体の設計もシンプル。自然公園でもある真鶴半島の海を見渡せる一角にあり、原生林もそばにあって、自然散策にも良い。中川一政画伯が作品を町に寄贈されたことで、1989年(平成元年)に開館した。

 常設展示やテーマ展示、その他展覧会を通して、約80から90点の作品を紹介している。油彩、水墨岩彩、書、陶芸、挿画原画、本の装丁等の作品。

 美術館から出た一郎は腕時計を見た。午後6時を回っていた。

 

 

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