終わりの始まり

@asahiru7

第1話

 2022年11月7日、また夜が明ける…

 私は、散らかった部屋の方々をベッドから見渡しながら、また、新たな1日が始まることに絶望した。外は雲ひとつない晴天である。だが、私の心は日差しが一筋も通ることのない、曇天の夜空である。まだ夜は明けていない。

 私は窓から映る希望に満ち溢れたような景色を呪った。

 絶望的な朝を迎えるのは今日で何日目であろうか。なぜ、朝起きる度にこのような絶望的な気持ちにならなければならないのであろうか。大学生の頃はこんな気持ちになったことなどなかった。原因ははっきりとしていた。今年から新卒で会社員となり、抱いていた希望や自分に対する期待は全て灰塵と化した。世の社会人は全て、このような絶望を抱きながら、長い生涯を終えるのだろうか。

 私は昨日、やけ酒をした後、スーツを着たまま寝てしまったようだ。体の方々が妙に痛い。私はシャワーを浴び、体を洗ってから、再度スーツに着替えた。これからどんな一日を送るのだろうか。私は絶望に似た不安を胸に抱きながら、今日も会社へと向かった。

 

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