26話 ターニングポイント
「それじゃチーム分けをしましょうか」
蘭子の声を合図に皆がそれぞれ掛け声を口にする。
「よーし行くぜ☆グッパージャス!」
「あぁ……天国か地獄か意志を示せ!」
「は〜い……右手に盾を! 左手に剣を〜」
「貴方の輝きは? 月と太陽?」
思い思いの掛け声を発した四人の声が重なる。
「は?」
「?」
「間違えちゃった〜」
「今のは何?」
三者三様の反応を示す四人。それぞれ戸惑いの表情を浮かべている。
「いやマトモな掛け声が俺しか居ないじゃん!」
神田は自分こそが正統派だと主張する。
「何を言っている。
神威はいつも通りだ。何言っているのか分からない。
「そうだよね〜チーム分けは『天国か
やっぱりこの兄妹は何処かズレているし、神威の妹……いや
「そう……なのね……地域差かしら?」
唯一まとも枠かと思われた蘭子も住んでいた世界が違いすぎるおかげで常識力判定なら神田に軍配が上がった!
「じゃあチームも決まったし、さっそくやろうぜ☆」
「先に言っとくけど
「げっ……」
「げじゃねーよ!当たり前だろ!」
波乱を産んだチーム分けを経て、四人はビーチバレーを楽しんだ。
♢
「良かったのですか? アイツを接触させて」
「その方が情報を得やすいだろう」
「ですが……」
「案ずることはない」
「はい……あとイルの事ですがあのままで宜しいので?」
「あぁ。もう奴は用済みだ。
私達の預かり知らぬところで世界は大きく変わろうとしていた───。
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