* 新選組で一番好きな隊士

新選組で一番好きな人は誰ですかと聞かれました。

吉村貫一郎と答えたら知らないと言われました。


死ねええええええっ!

そして甦れえええええっ!


さらに浅田次郎の壬生義士伝を読めええええええっ!


死ねと言って気づいたんですが、死んでしまうと読めないですよね。

蘇って読みましょう。

よみだけに。

わっはっはっはっは。


あ、はい。


あ、それで吉村貫一郎なんですが、彼は南部地方盛岡藩の脱藩浪士で、別に新選組の隊長ではありません。

撃剣師範ですからまあ強いんですが、鳥羽・伏見の戦いにて戦死したものと考えられていて、忌日や死亡状況は不明。


地味ですね。


それだけなんですけど、一般的に知られている吉村像は、子母澤寛の「隊士絶命記」に記載されているもので、それが水木しげるや浅田次郎によって拡張的な解釈をされている、と言う感じですね。


私が好きなのはそっちのほうです。

多分、吉村と言って思いつく人は、ほとんどそこらへんで知ったんじゃないかな。


おとなしい性格で文武両道、盛岡の貧乏侍で、文久2年に脱藩して家族に仕送りを続け、新選組に入隊、というのが巷間のイメージです。

実際はもともと裕福だったみたいですけどね。


小説では土方より三十俵二人扶持をもらってボロ泣きし、伏見奉行所に引き移る際の百両を全額妻子に届ける、というあたりでキャラが決まってきます。


いわゆる「家族のためにめちゃくちゃ頑張る親父」として描かれています。


で、鳥羽・伏見の戦いの後では旧知の人に妻子を養ってくれる俸禄が欲しいので勤皇に寝返るというと、それでも侍か、ふざけんな、切腹しろと言われる。


預かった刀は使わず、ひん曲がった自分の刀で切腹して、預かった刀もお金も全部家族に送る、というのが主なストーリーです。


まあ現代的な話ですよね。

主君だの侍だのというよりも家族のためっていうか。


映画がすごくいいできなんで、時間がない人はそっちを見ましょう。

テレビドラマも全部は見てないですがいい感じですね。

個人的には小説が一番好きですが。


という話を家内にしたところですよ。


「いや、親父死んだらダメだろ。家族のこと思ってるなら貧乏でいいから最後まで家にいてやれよ」


という強烈なパンチを喰らったので立ち上がれません。

今年も粛々と働こうと思います。

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