◎ カフェインレス
どう考えてもコーヒーの飲みすぎなのでカフェインレスコーヒーを買いました。
時代はカフェインレスコーヒーです。
カフェインレスコーヒーがあればコーヒー2杯は行けます。
カフェインレスコーヒーの作り方ってご存じですか。
私は知らないのでググりました。
有機溶媒抽出法
水抽出法
超臨界二酸化炭素抽出法
というSFマンガでしか見ないような製法が続出するので、少年の心に戻ることができるわけですが、どう考えても最後のが群を抜いています。
超臨界ですよ超臨界。
これはもうね、悪の大魔王も一撃。
ところで私は一時期理科の教師をしていた時期があります。
超臨界技術というのは物質から特定の成分を抽出分離する技術です。
物質は常温では固体・液体・気体の3つの状態のどれかになるのですが、さらに圧力と温度を高めていき臨界点を超えると、物質は液体でも気体でもない「超臨界状態」になります。
これが液体と気体の両方の性質を兼ね備えていて、気体の拡散性と液体の溶解性を持併せ持つのです。本来なら同時に持ちえないこの2つの性質を利用して成分を抽出・分離するのです。
あまり関係ないですが、ダイの大冒険にフレイザードというキャラクターがいます。
ともかくこの製法は二酸化炭素を超臨界状態にして、コーヒー生豆に接触させることでデカフェ処理をします。
水分を含ませたコーヒー生豆を頑丈な釜の中に投入、超臨界状態の二酸化炭素に接触させると、拡散性と溶解性を併せ持った二酸化炭素がコーヒー生豆に染み渡り、カフェインを溶かし出すのです。
数時間でコーヒー生豆から大半のカフェインが除去されます。二酸化炭素は処理後は自然に揮発します。
この二酸化炭素は設備内で精製されるので、99%以上が再利用される、環境負荷は少なく抑えられるそうです。
というわけで今日も一つ賢くなりましたので、ありがたくカフェインレスコーヒーを飲むことにします。
なおこの私の手元にあるカフェインレスコーヒーは超臨界二酸化炭素抽出法を使っていないそうです。金返せ。
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