自分の領分
俺に落ち度はないだろうか
自分の状況に甘んじてはいないだろうか
見落としている部分はないだろうか
”俺は何も悪くない“
それは俺自身の問題だと言えるだろうか
自分自身の問題だとして処理できるだろうか
それとも
俺はきちんとありがとうと言っているだろうか
俺はちゃんとごめんなさいと言っているだろうか
俺は事件の被害者だろうか
それとも加害者だろうか
俺は他の被差別者の痛みに気づいているだろうか
他の被差別者を踏みつけにしてはいないだろうか
自分の苦悩が世界最大の苦悩だと思ってはいないだろうか
俺は他の人たちの差別に敏感だろうか
それとも鈍感だろうか
俺は誰かを差別してはいないだろうか
俺が誰かに差別されるように
俺は君を差別してはいないだろうか
俺は自分の世界を守れるだろうか
自分の世界を守らなきゃ
そのせいで君の世界を侵さないように
自分の世界を守らなきゃ
なんとしてでも守らなきゃ
俺が何か悪さをしたときは俺のことを責めてくれ
俺のことが嫌いなら俺のことだけを嫌ってくれ
自分らしく生きたい
それは世界にそう見なされた形じゃなくて
自分の好きな自分で
そう在ることが自分らしさなら
君は君に合ったらしさを追求すればいい
でも”そう在れ“と言われるのは辛いんだ
だってそれって自分の好きな自分じゃない
自分が傷ついているいからって
だから他人を傷つけていいなんてことにはならない
自分が悩み苦しんでいるからって
そのせいで他人の自由や権利を侵害してはならない
自由は徐々になくなっていく
それはある日突然なくなるのではない
ゆっくり、ゆっくりと進んでいって
気づいたときにはもう何もかも手遅れ
だけど俺と同じ場にいる彼が
俺と同じ夢を描いているとは限らない
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