93 勇者との再会(一方的)
とりあえず、私は神道達に対して、咄嗟に鑑定機能を使った。
ーーー
異世界人 Lv50
名前 シンドウ・ユウマ
HP 29800/29800
MP 30450/30450
攻撃 25000
防御 24700
魔力 25100
魔耐 24980
速度 25331
ユニークスキル
『勇者』『真装』
スキル
『HP自動回復:Lv35』『MP自動回復:Lv51』『聖闘気:Lv45』『神聖魔法:Lv45』『剣術:Lv38』
称号
『勇者』『異世界人』
ーーー
人族 Lv91
名前 アイヴィ・ブルーローズ
HP 17000/17000
MP 15500/15500
攻撃 15800
防御 15210
魔力 15122
魔耐 15440
速度 16190
ユニークスキル
『神の加護』『真装』
スキル
『HP自動回復:Lv36』『MP自動回復:Lv32』『剣術:Lv52』『火魔法:Lv41』『統率:Lv25』
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人族 Lv88
名前 エマ・ヘブンズ
HP 13400/13400
MP 21000/21000
攻撃 10950
防御 10900
魔力 23400
魔耐 19900
速度 18700
ユニークスキル
『神の加護』『真装』
スキル
『HP自動回復:Lv20』『MP自動回復:Lv64』『風魔法:Lv50』『回復魔法:Lv50』
ーーー
強い。
特に神道がヤバイけど、残りの二人も相当ヤバイ。
神の加護を持った十二使徒だし、当たり前のようにステータスが万を超えてるし。
それも真装なしの状態で。
つまり、本気状態ならステータスが2、3倍に膨れ上がる訳だ。
しかも、前に確認したアイヴィとかいう女の真装の専用効果『
というか、なんでこいつが神の加護持ってるの?
新しい十二使徒に選ばれたの?
ただでさえ強い奴が更に強くなるとか、勘弁してほしいんですけど。
おまけに、神道の真装の専用効果『
この調子だと、エマとかいう女にも何かありそう……って、ああ、思い出した。
こいつ、前にウルフェウス王国の王都で見た事ある。
背中に天使みたいな翼生やしてた奴だ。
そういえば、あの翼はこいつ以外にも生えてたっけ。
あの時一緒にいた他の十二使徒とか、ドラゴンと戦ってた時の神道達とか。
という事は、もしかしてあれがこいつの真装?
効果は、自分と仲間に飛行能力を付与って感じかな?
もしかしたら、速度上昇とかの効果もあるかもしれない。
つまり、それを使われると化け物どもが更に強くなると。
ふざけんなと言いたい。
ただでさえ化け物なくせに、どれだけ強化を重複させれば気が済むんだ!
魔王と相討ちになってしまえ!
私が内心で呪詛を吐いてる間に、神道達と指揮官の話は終わったらしい。
本当に終わる寸前に遭遇したみたいだ。
「それでは失礼します。お疲れのところすみませんでした」
「いえ、勇者様への協力は当然の事ですので」
最後にそう言って、神道達は部屋を出て行こうとする。
案内役の奴が慌てて頭を下げた。
それに倣って、仕方なく、本当に仕方なくオートマタにも頭を下げさせる。
なんか屈辱。
それに対して、神道もまた軽く頭を下げて会釈を返し、今度こそ部屋を出て行った。
そして、神道達の気配が遠くへ消えてから、私は指揮官に声をかける。
「何の話をしてたの?」
声で私だとわかったのか、指揮官がピクリと反応する。
でも、事前に施した命令のおかげで騒ぐ事もなく、指揮官は普通に語り出す。
「先の戦いの時、私が遭遇した敵の事を聞かれました」
「それで、なんて答えたの?」
「ご命令の通り、ローブで顔を隠した人型の魔物の犯行だと」
「なら、よし」
その言葉に嘘がないのはわかる。
だって、ステータスに思いっきり『状態異常 調教』って出てるから。
ちなみに、私に対して敬語なのは、絶対服従の命令が仕事してるんだと思う。
「で、計画の方は?」
「ハッ。既に首都に早馬で手紙を出し、詳細説明の為に私自らが出向くと書いてあります。
三日後には出発となるでしょう」
「よろしい」
三日後か。
なら、それまでに少しでも仕込みを済ませておこう。
その後、神道達の泊まってる場所と、出歩くと思われるスペースを聞き出してから部屋を出た。
そして、神道達に遭遇しないように気をつけながら、仕込みをしていく。
勇者に見つからないように、勇者殺しの毒を撒いていく。
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