第345話  Dr.クマひげ

 1980年代後半の、青年誌の漫画です。

 ヤングマガジン?かな。


 大学で助教授になれる寸前だった医師が、歌舞伎町でクリニックを構え、いろいろな人と触れ合う人情お医者さんもの。

 酒にだらしなくて、女にだらしない、豪放磊落な先生です。


 基本1話完結で読みやすかったのと、

 「私絶対ミスしないので」ではない、彼の手から零れ落ちる命をちゃんと描いていて好きでした。

 絵柄は、ザ・青年誌な感じです。

 キレイだけれど、ムサイと言うか。


 1番覚えているのは、腎臓の病にかかった若い児童文学作家の女性を見つけ、提携の大病院に入院させ、退院する場面。

 先生は平静を装っていますが、手遅れであることに女性は気付いています。

 で、最高の遺作を書く。

 「クマのお医者さんは、患者が亡くなったとき吠えるのです」だっけか(←うろ覚えです)。


 なんかもう、スーパーなドクターや、黒いお医者さんじゃない、地を這うような医者のお話、好きでした。

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