映画とえいがと時々その他

第308話 ターミナル

　トム・ハンクスさん主演。

　アメリカに到着したその時、出身国がクーデターの末無くなってしまい、旅券が無効になっていた男性の話で、旅券が無効だからアメリカには入れず、同時に母国にも帰れず、空港に住むことになります。

　トム・ハンクスさんの表情がいいと言いますか、母国がどうなったか、アメリカの空港のTVで知ったと思いますが、呆然としてて。

　たかが空港で、隔離施設じゃないのでいつでも逃げられるはずが決して逃げない真面目な役柄が似合っています。

　普通に考えれば1番かわいそうなのは彼なのに、そういう状況でも他人にも優しい性質が周囲の人を巻き込んでいきます。

　確か、本当にこういう空港に住んでいた人がいたとか、TVで見たことがあります。本物の彼が何をもってそうしていたか、ドキュメンタリーの内容まで覚えていませんが……

　映画は彼の人間性が周囲の人の優しさを引き出す感じで、若干の恋愛要素もあり、柔らかな作品でした。

　スピルバーグ監督です。