第221話 花戦さ

 野村萬斎さんです。

 豊臣秀吉が関白となった後の、おおらかな部分がなくなった時代の、華道の池坊の話です。

 秀吉が自分と考えの違う人を処刑しまくる中、千利休が自害させられ、ある種狂気に走る秀吉が、自分を『猿』と言ったとか、普通の子供まで殺していきます。

 で、『違う』ことは『悪いことでない』と教えるために、華道で戦うシーンがラストです。


 どうも天下を取った人はおかしくなると言うか、中国の漢王朝の劉邦なども同様だったと言いますが、猜疑心の塊と化しますね。

 なんかスマ〇プの歌みたいになってきましたが、それぞれ違う花全てを美しいと言わせることで、暗に秀吉の『今』を批判して見せた、なかなかの切り口になっています。


 って言うか、やっぱ野村萬斎さん、いいですね。

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