第2話(3) 稽古

 逆立ちしたまま不動を保ち瞑想する。


 感じられなかった自然を感じようと試してみたのだが、鍛えられるのは腕だけでそれ以外は何も変わる気配が無い。


 あれ以来、否定する者は現れていない。


 速さだけが取り柄のやかましい奴は見た事ない力を持っていた。復活して新たに得たのだろう。


 音速にすら達していない鈍間。と高を括りたいが、奴はいずれ光の速さを超える。俺様はそれよりも早く力を取り戻す。


 最低でも森羅一体流の真価を発揮できるようにせねばと思い鍛練していた。人間になる前は呼吸同然に感じられた自然も今は何も感じない。


 覇道の世界なら雷に打たれる。灼熱の炉に入る。自然を感じられぬ者が自然を感じられるようにする為の修行方法なのだが、安全を重視する生温い世界ではそれも叶わぬ。


 俺様は逆立ちするのをやめた。


 これ以上の瞑想は無意味。頭に血が上るのも問題だ。少し休んでから鍛練を再開するとしよう。


 出入り口の方を振り返ってみると雅が立っていた。


「貴様か。鍛練をする為に来たのだろう。ボーッとしているとはずいぶん余裕だな」


「お邪魔になりそうなので安藤が終わってからでいいです」


 言葉は冷たく棘があった。


「こんなに広いのだ。邪魔になる事はあるまい」


 ⅩRトレーニングルームは広く、一つの空間を二つの修練所に分けられる。架空の仕切りを無理に越えなければ問題無くできる筈だ。


「お気遣いなく」


 俺様を見ようともしない。ずいぶん拒絶されたものだな。


「どうした。三日も経たぬ内に監視をやめるのか。俺様が黒だと言う確固たる証拠を見つけられたのだろうな」


 眉が一瞬ピクピク動いた。


 雅には己に課した使命の全う、放棄の二つがある。堅物な性格である以上、矛盾を突かれて平気な筈が無い。

 もっとも俺様を間者だと言う証拠をでっち上げる様な奴だったら話は別だが。


「いいえ。二人きりになったらいきなり脱ぎだす変態と一緒にいたくないからです。これで納得しましたか」


 まぁそう言うだろうな。予想通りの返しとは言え、俺様を野卑な変態として扱われるのは気に喰わん。


「簡単に使命を投げ出す貴様が本当に隊を指揮する器か」


「どういう事ですか」


「言葉の通り。堅物を退屈に素描し、性的耐性を身に付けぬ初心な貴様が、今、俺様の監視を放棄した。最後までやり通せぬ軟弱な精神で否定する者と戦えるのか疑問だな。本当に隊を指揮できる器か。いざという時に取り乱す木偶でくの坊になるのがオチじゃないのか」


 雅は怒りを我慢していた。挑発するだけ挑発したのだが「くたばれ」と言って襲いかかって来ない。


 襲いかかれば、返り討ちにしてこれまでの借りを返せると言うのに。


「安藤こそ、武道家の王を自称するなら自分の力量と自分の身を省みたらどうですか? あの時私がいなかったら否定する者に殺されていた事を忘れたんですか? 救いようのない、死にたがりのバカにしか見えません」


 下らん。

 あの時、貴様が出しゃばらなくても結果は変わらぬ。俺様が代行者を追い詰めたところでやかましい奴の妨害に遭い取り逃がす。気に入らんのは変わりないがそれだけだ。


「たくさんの技を使えるみたいですけど、どれも荒っぽいだけでゴリ押しの一辺倒。技を武器としか見ておらず魂を感じませんでした」


 ぬかす。自然を体現できぬのは貴様も同じ。


「もし仮に安藤が王だったとしても蛮族、お山の大将、非常識、変態、裸の王です」


 安い罵倒。と聞き捨てられんな。

 俺様は雅に一歩詰めた。


「やっぱり蛮族ですね。暴力しか解決手段を知らないなんて」


 理性的に振る舞う事で優位性を示しているつもりか。俺様よりも腸は煮えくり返っているだろうに。


「お高く留まるなよ。理性は鍍金めっきに過ぎない。本当は今すぐ殴りたくてうずうずしているのだろう」


 雅が嘆息した。


「隊員同士による戦闘行為は隊規違反です。守れないならエクスカリバーを出て行ってください」


「違うな。俺様は覇道を行く者同士、実践的な稽古をしたいだけだ」


 すぐに答えず慎重を装ってはいるが、俺様と戦う事は確信できる。


「………稽古なんですね」


 拳や蹴りを交えるのだから戦闘に当たるかもしれんが、鍛練方法と言う名目で行えば問題無い。


「そうだ」


「それならルールを決めましょう。一つ相手を殺してはならない。二つ気絶したら負け。三つ降参したら負けです」


「四つ目がある。全力でやれ」


 雅が少し笑った。

 俺様に勝つ自信があるようだ。ならば完膚なきまでに打ち砕いてやろうではないか。


 静寂となった空間。


 雅は構えていない。直立に近い状態で構えていない様にも見えるが、俺様の出方を伺い隙あらば殺してくる。


 初めて見た時とは違い動揺が無い。今は怒りと、もう一つの感情で充実している。それがなんなのかは分からぬが、覇道を行く者としての良い面構えである事には変わりあるまい。


 参る。


 覇道はどうじゅう操流そうりゅう孤高ここうたか奥義おうぎ急襲烈きゅうしゅうれっそう


 はるか上空から獲物に襲いかかる鷹の如く俺様は雅との間合いを詰め殴る。


 的の大きい胴体を狙ったのだがかわされた。それがどうした。防御を崩せばいい。俺様は反撃を許さぬ突きの連打で攻めた。


 十、二十、雅に突きを放ってはみたが、どれも有効打になっていない。

 避けられるか、いなされるか。亀みたいに堅実な防御をしてくる。


 二十七。これ以上は無駄だな。隙を作り誘い込むとしよう。


 防御をやめ雅が攻める。

 一発、二発。捌いたが、なかなか力強くて素早い。直撃していたら打撃練習用の砂袋になっていたやもしれん。


 ただそれが通じるのは三下まで。俺様は雅よりも格上の相手と戦い勝ってきた。


 覇道はどう森羅しんら一体流いったいりゅうそこいざな泥濘でいねい奥義おうぎ泥絡でいらく


 鳩尾を狙った雅の突き。入ったら抜け出せない沼みたいに捕まえ、派生技の摺引しょういんで床へと捻じ伏せてやろう。


 止まり、引っ込めた、だと。


 本命の突きが襲いかかってくるから俺様は防御した。


 痛いな。準備運動が終わって体が温まってきたと言うところか。


 怒涛に押し寄せる手数。滝の様に強烈な大技。だが攻撃一辺倒ではない。相手に合わせて柔軟に受け流せる守りもある。


 水でありながら生きている。その姿は獰猛で魔を討ち払わんとする清らかな龍。

 が、所詮は雅。どんなに激しかろうと技巧を凝らそうとも型通り。見切れる。とりあえず獲物を爪で引き裂くが如き手刀でも避けるとしよう。


 雅が引き裂いたのは俺様の残像だ。


 回り込んで横っ面を殴る。


 手応えな。


 腹部に衝撃が走りフワッとした浮遊感に襲われた。目に見えるものが真っ逆さまに。

 すぐに体勢を整えて着地。寸止めだけでなく投げまであるとは油断していた。


「ハぁッ」


 速い。

 さっきよりも強烈な突き。なんとかかわせたが掠っただけで肉を抉られそうだ。


 雅が俺様の懐に飛び込んできて反撃を許さぬ猛攻をしてきた。

 捻りを加えながら放つ拳と蹴りの数々。力任せに見えるが高い柔軟性があるからこそ威力を十分に引き出せ隙もない。


 なにより厄介なのは常に優位な位置を取ろうとする立ち回り方。反撃をしようにもちょこまか避けられ死角から攻められる事もしばしばあった。


 龍よりも苛烈で荒々しい虎が嵐を纏って大暴れしている様が浮かぶ。


 出会った時よりも雅が強く感じる。あの時は本気じゃなかったのか。それとも温い生活で俺様が更に鈍ったからか。


 背中に壁が近いのを感じる。ずっとかわしてきたがここまでか。あの暴風を隙間から突破し虎を征そうと思ったがかなわなかった。


 覇道はどうじゅう操流そうりゅうきばりの穿山せんざん甲奥義こうおうぎしょう甲皮こうひ


 息を吸い丹田に力を込めて雅の攻撃を防いだ。弾いただけでもかなりの痛み。だが直撃するよりかはマシだ。


 攻撃は最大の防御を体現した嵐を纏う虎。だがいつまで暴れ続けられる。いくら然代タリアが人間を超えているとしても体力には必ず限りがありいつかは底をつく。


 雅の息が切れ動きも鈍ってきた。単に疲れたのではない。俺様は防ぐのと同時に攻撃をしていた。


 穿山せんざんこうは小さい動物ながら皮膚は硬く迂闊に触れたものを傷つける。


 しょう甲皮こうひは相手の攻撃を防ぎながら痛手を負わせる奥義。拳を打ってきたのなら小指の方を狙ってこちらも拳を打つ。蹴りを膝で潰す。肘打ちを使う。

 穿山甲の様に不動とはいかぬが最小限の動きで防ぐのが肝だ。


 俺様の眼前で雅が動きを止めた。ようやく嵐が治まったか。二分間も虎みたいに暴れられた事は評価してやろう。


 息を吸って力を溜める。牙折りの穿山甲で雅にトドメを刺す。とりあえず奥の壁にでも叩きつけて格の違いを思い知らせてやるか。


 ん。雅が近い。上を見上げているがなにも気配はしないぞ。


 ガツン。


「ぬぁっ」


 いたい。


 顔に鐘がぶつかってきたくらいにものすごく痛い。


 頭突きを雅がしてくるとは予想外だ。完全に虚を突かれてしまった。


 今度は腹に強い衝撃が二回。痛みを我慢し立て直そうとしたところに強烈な蹴りを入れられた。


 雅が次々と放つ蹴りは体力を使い果たしたとは思えぬもの。灰の中で燻っていた勢いに火が付き燃え上がったと言うのか。


 質実的な強さよりも派手な美しさを追い求めた動き。炎を纏って空を舞う不死鳥。十は直撃したが今はどうにか凌いでいる。


 このまま獲物として甘んじていてはいずれ負ける。


 解せぬ。然代タリアと言ったところで所詮は小娘。覇道の頂点を争っていた獅子しし聖天せいてんひょうていの足元にも及ばない。なのに体が思うように動かせないくらい損傷を自覚できる。


 跳び上がった雅が繰り出す回し蹴り。


 かなり重い。旋回しながら襲いかかる不死鳥の様な技に防御を崩された。

 腕が痺れる。


 雅はまだ宙にいる。蹴った反動で浮いている時間を稼ぐか。ここから何をしてくるかは予想がついている。問題は対処できない。


 二発、三発、上からの蹴りをもろに喰らってしまった。

 特に四発目、あれは鋭かった。


 いまいましい、意識が朦朧とする。全身に痛みが蓄積して焼ける様なのに。


 雅が天井近くまで跳んでいる。高高度からの飛び蹴りでトドメか。


 負ける。このままでは俺様の敗北は決定的だ。


 そうはさせん。天地てんち覇道はどう超越ちょうえつ究極きゅうきょく武力ぶりょくおうである俺様が負ける事などあってはならんのだ。


 意識を集中しろ。こんな痛みを上回る痛みは数え切れないほど喰らってきた。


 大物を完膚なきまでに殺そうと孤高の鷹の師匠が編み出した最後の狩り。

 ここの硬い壁十枚を簡単に壊せる獅子聖天の一撃。


 魔界では四万四千四百四十四の槍で串刺しにもなった。

 魔王が使った塗り潰す闇と滅ぼす雷を組み合わせた魔法。


 魂から消耗を強要する光の封印。

 光以外の全てを拒絶する光。


 俺様ごと宇宙を潰したビッグクランチ。


 やはりどうって事はない。痛みなぞ損傷を伝える為の警告信号。無視だ。


 真の痛みは敗北にこそある。


 後二秒で雅の飛び蹴りが俺様を直撃する。

 足を半歩動かせるなら問題無い。最小で最速に拳を打てる孤高ここう鷹奥義瞬翔鷹撃たかおうぎしゅんしょうようげきで雅を落とす。


 拳を打った。


 押し返してやろうとしたが飛び蹴りの凄まじい破壊力に腕が引き千切れそうだ。


 そうなる前に爆発的な衝撃波が起こり俺様はすぐ後ろの壁にぶつかった。雅の方は受け身も取れず無様に倒れていた。この勝機をものにする。


「参る」


 俺様は飛び出していた。腕一本使えなくなったがまだ一本残っている。足の方が動くから踏みつけの方が早いか。


 雅が立ち上がった。顔面に一発だ。


 消えた。


 様に見えるだけで素早く背後に回り込む気か。裏拳を放ち迎撃する。


 いない。


 背中に違和感を覚えた途端、俺様の胸を鮮血に染まった手刀が貫いていた。


 絶命の闇を見た。


 振り返れば雅。


「弟子にしてくれ」


 平伏し床に頭を着けた。


「なっ、ど、土下座?!」


 心象風景を見ただけだから戦おうと思えば戦える。だが勝負は完全に決している。俺様は雅に敗北したのだ。


「無理です」


「頼む。俺さ、んおっほん、俺を弟子にしてくれ」


「頭を上げてください。いきなり弟子にしてくれってなにを考えているんですか?」


「言葉の通りだ。今より天地てんち覇道はどう超越ちょうえつ究極きゅうきょく武力ぶりょくおうを捨て覇捨はしゃえいどう門徒もんととして、き、んんッ、雅、師匠の流派を学びたい」


 覇道の世界を出ていく時、俺様は王の称号を捨て別の称号を貰った。それが覇捨永道門徒。世界そのものを師匠と仰ぎ学び続ける者と言う意。今いる世界に覇道の王がいなかったから王を名乗っていたが、負けた以上は称号を捨て学ばなければならない。


「称号を捨てると言われましても………無理です。私は安藤を教えられません」


「何故だ。いかがわしい事をしてくるかもしれぬ恐れがあるからか」


「そうです」


 ぬぅぅ、再び拳を交えてもまだ破廉恥のままなのか。

 雅は目線を逸らしたまま黙っている。真意は別にあるようだが分からず。


「師匠。勘違いしているようだが俺にはエロティシズムの知識はあれど、思春期の様な欲求は無い。あるのは戦いだけだ」


「それはそれで変態だと思います」


「師匠。どうして戦いを求める事が変態なのだ? 覇道を行く者なら誰しも頂点を目指すものだろう」


「思いません。後、私を師匠って呼ぶのはやめてください」


「ならば先生。先生はどうして戦う?」


「先生もやめてください」


 師匠が嫌だから先生と呼んだのだが、それも嫌。雅をなんて呼べばいい。


「聞かれたから教えてあげますが、私が戦う理由はこの力で多くの人達を守りたいからです」


 な、赤の他人を守って何の得がある。まぁいい。議論をふっかけたところで時間の無駄だ。


「どうして私から計羅討凄流けいらとうせいりゅう古武術こぶじゅつを習いたいんですか?」


「今よりも強くなりたい。否定する者を根絶やしにしたい。それ以上の理由が必要か」


 質問に誠意をもって答えたのだが雅は考え込んでいる。


 覇道を行く者なら大抵、弟子を取って己の自己顕示欲と情報複製欲を満たそうとする傾向にあるのだが雅には無いのか。まさか本当に自己犠牲ではあるまいな。


「安藤、本気で私の弟子になりたいんですか?」


「無論」


「弟子は師匠に逆らえないんですよ。死ねとまでは言いませんが、傍若無人な安藤は私の言う事を聞けるんですか?」


「問題無い。俺は尊敬に値する者の話なら耳を傾ける。師匠は俺に勝った。だから十分尊敬に値する」


 じろじろと雅が見てくる。師匠と弟子が成立できるかを懸念しているみたいだから、覇道の世界で五年間は従属的な態度でいた事を付け加えるべきだったな。


「……………」


 俺様を見たまま黙っている。それに何故顔を赤らめている。色恋ではないのだぞ。断るなら断れ。それでも諦めないけどな。


「さ、ささ……さん、かい…………」


 さんかい。山と海がどうしたのだ。なるほど、修行に耐えられれば晴れて弟子入りと言うわけか。


「三かい回ってワン、です!!」


 なるほど。


「ワンッ、ワンッ、ワンッ」


 俺様は四つん這いになり遊ぶ飼い犬の如く三度回ってみせた。声もできるだけ高くして鳴き声も再現した。


「ワン」


 従順な犬らしく座って一吠え。


 雅の要求に応えられただろうか。走った時の腰は高かったし、鳴き声もまだまだ本物からは程遠い。もしかしたら、もっと賢い猟犬の方が良かったのかもしれない。


「…………」


 なっ、引いてる、だと。


 俺様にできる筈ないと高を括ったな。天地てんち覇道はどう超越ちょうえつ究極きゅうきょく武力ぶりょくおうを捨てた以上、靴くらい舐められるし泥水もゴクゴク飲もう。覚悟が違うのだ。


「お…………おて……お手!!」


 ポン、と俺様は飼い犬の様にお手をした。


 恥ずかしさで茹で上がった雅の手はなかなかに熱かった。驚いて「キャー」と殴ってくるかと思ったが、石化したみたいに硬直していて動きそうにない。


 内心「参った」と言いたかったのだろうが、自分から試した手前言えなかったのだろう。だが、この程度で雅に対する尊敬が揺らぐ事は無い。俺様に勝った。それだけで十分だ。


「わかりました。安藤を私の弟子にします」


 俺様は雅の弟子になった。


 チーム・ガラハッドの一員としてオリヴィアと花瑠とも愛想良く接しろ。影森は上官だからないがしろにするな。エクスカリバーやこの世界の決まり事を守れ。くどくど言われたが、これで計羅討凄流けいらとうせいりゅう古武術こぶじゅつを学べる。


 今よりどれ程強くなれるのか楽しみだ。

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