学級委員
「コウくん、ゆりゆり。ちょっと、お願いがあるんだけどさ、今日一緒に遊びに行くの、委員長も一緒でいい?」
帰りのホームルームが終わった途端、夏樹が話しかけてきた。
確か、委員長と言えば……
−−−−−−−−−−−−
「それでは、学級委員から決めていきたいと思います。学級委員の人達には、1年間、このクラスのリーダーとして、クラスをまとめてもらいます。誰かやりたい人はいませんか」
竹本先生がそういうと、皆んなが、
(((学級委員はやりたくない。)))
と、先生から視線を逸らす中、1人の女の子が手を挙げた。
−−−−−−−−−−−−
多分、その子のことだと思う。
名前は確か……えっと…………うん。
その子のことだと思う。
ちなみに、学級委員は、委員長と、副委員長の2人が必要で、片方が女子なら、もう片方は男子でなければいけない。
なら、それは誰かというと……
−−−−−−−−−−−−
「それでは、副委員長も決めていきたいと思います。誰か男子でやりたい人はいませんか」
委員長が無事に決まり、その次は副委員長を決めると、竹本先生がいうと、
「先生、副委員長は金木くんがいいと思います」
(……は?)
突然、夏樹がそんなことを言い始めた。
すると……
「あいつでいんじゃね?」
「入試も主席だったよね?」
「真面目そうだし、ピッタリだよね」
などと、周りが騒ぎ始め、
「私もそれがいいと思います」
と、委員長まで言い始め、
「では、副委員長は金木くんで、決定でいいですか」
と、先生が聞くと、
「「「はい」」」
と、クラスの僕を除く全員が返事をした。
こうして、僕は自分の意思とは関係なく、クラスの副委員長になってしまったのである。
−−−−−−−−−−−−
(そういえば、こいつの発言のせいで、僕は副委員長にさせられたのか……よし、後で締めよう)
と、などと思いながら、僕は
「別にいいよ」
と、答えた。
ちなみに、ゆりゆりこと、優里くんも
「いいですよ」
と、言った。
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