超能学園で起きた普通の恋の話

フチ

突然訪れる許嫁はレズ⁉

プロローグ 許嫁のお知らせ(1)

人間は力を望む。

だから、いろいろなものを作りつつ、それたちを使用する。

今の時代で、科学技術はすごく発展されて、人間は奇跡みたいな能力を手に入れた。

しかし、道具はあくまで道具。人間そのものの力ではない。

そこで、超能力の研究を止めないだけでなく、促進しているのだ。

確かに今の武器は強い。だけど、強過ぎるだけに、使いにくい。それに比べて、超能力者は強い力を持ちながら、割と安定に目的を果たせる。

これも世界中たくさんの超能力者が育てられている理由の1つ。


2025/3/12(水)──10:24──星間島──ある屋敷


ある小柄な少女はリビングルームのソファーに座っている。淡青いの髪は腰より下まで伸ばされていて、前髪はほぼ目まで。彼女はショート丈のドレスの上にコートを着っている。そして足に黒ニーソとフォーマルジューズが履かれている。彼女の名前は白鷺スイカと言うーーーー『スイカ』とは『西瓜』ではなく、『さくら』みたいに普通に三つのカナを読むような発音である。



昨日21:52

親愛なる息子よ(w)、あなたのいいなずけさんは近頃そっちへ行くわ。ホテルではかねをムダにするし、そしてあなたたちの感情も育てられるから、彼女をそっちに泊まらせてもらいたい。ちなみに、彼女は大財閥のお嬢さんで、ちゃんと持て成しないとね。詳しい着く時間は後で教える。その時あなたに彼女を案内して欲しい。それじゃ、お休み。(・∀・)




メッセージを読んで終わったら、スイカはスマホをテーブルに置いて、口を開いた。

「これって冗談?」

「いや、多分そうじゃないと思う。母さんはそんないたずらな人じゃないよ。」

斜め前に座った男子が答えた。彼はメガネをかけていて、髪は短くて、体弱そうにみえる。

「はぁ?婚約者なんて、聞いたことないよ?」

「そう言ったら、僕もそうだけど。」

苦笑を浮かべて、彼は平然と小さい声で再び返事をした。

「…貧乏なのに、どうしてお嬢様の婚約者いるのよ…不思議だね。」

「あぁ…はは…」

スイカは頭を下げて、何かを見詰めるようにした。そして、ふたりに沈黙が何秒続いた。

「このメッセージって、あなたを、婚約者と同居させるつもりだね?」

「多分その通りに間違いない。あとは、僕に彼女を出迎えさせるってこと。」

「わかった。じゃ、それで?」

この言葉は私になんの関係があるのって意味だと、少年は納得した。

「僕の家は…小さくて粗末であるから、彼女をここに泊まらせるって。」

「わかった。問題はない、こっち空き間多いし。でも、あなたも、泊まってくる?」

「えっ?」

「和祁(かつけ)ったら、大財閥の令嬢なら、そこまでかねを惜しむって思う?」

「そんなことはないだろ。って?」

「明らか、お母さんはただ、あなたと婚約者一緒に暮らすことが欲しいみたいね。」

「僕もそう考えたことあるけど…」

「だから、泊まってくる?」

スイカの顔を見たら、全然考えを読ませない顔だ。こわいって、和祁という少年はますますわくわくしていく。

はいとこたえたら、スイカに女の子に手を出したいやつと思われるかもしれないが。否定した場合、なんか、道理に合わないだ、ど、和祁は思った。

スイカは赤眼を瞬きしながら、ゆっくりと待っている、返事を。

「その時になったら、決めさせて。」

結局和祁は問題に決着をつけなかった。

「まぁ、いいけど、そんなに悩むことじゃないと思う。」

とにかく誤魔化せた。

「そして、ほかの用がある。」

と、和祁が続けて言った。

「何?」

「ちょっと聞きたいことあるが、その──ここ執事要るのか?」

「いらない。」

さっぱりと、スイカは否定した。

「直球だな…そうか…」

「どうしたの?」

和祁ががっかりされたのを気付けて、スイカは訪ねた。

「実は、ここに執事としてバイトしたい。」

「…そっか、そうなったら、さっきの問題も解決。」

「えっ?どういうこと?」

和祁は迷った顔をした。

「執事はご主人の家に泊まるものよ。」

「なるほど。」

(ここに住まなければならないみたいな、まぁ、せめて考える必要はなくなった。)

和祁にとって、スイカと一緒に暮らすのは困ることになるかもしれないけど、二つの問題を一気に解決するのは悪くない。


「でも──」

ちょっと止んだあと、スイカは続けて言う

「あくまで、それとこれは別の問題。執事になれるかどうかもまだわからないし。」

「どういうこと?」

和祁はまたワクワクしてきた。

「試験あるぞ。どういっても、私はディス家のお嬢様。ディス家の執事なら、とてもとても抜きん出る人間じゃなければならぬ。」

スイカは厳かそうに言った。冗談でないみたい。


「ディス家のこと嫌いじゃないか…」

「それはそれ、これはこれ。いいから、試験始まるぞ。まずは、自己紹介。」

「…」

和祁は無言のままにスイカを見詰める。彼は相手の言葉を待とうと思ったが、相手もただ彼を見ている。


結局まだ和祁の方が先に口を開いた。

「スイカは…僕のことよく知ってんだろ…」

と、ちょっと弱気な発言だった。


「これが面接官への態度?ちゃんと指示に従いなさい!」

「は…はい。」

(やるしかなさそう…でもやはり…知り合いに自己紹介するのはめっちゃ恥ずかしいな。)

まだ始まっていないけど、和祁の顔はもう赤に染まれた。

「ぼ、僕は東雲和祁…と申します。今は15歳で、もうすぐ高校1年生になります。成績は悪くないで──」

「もっと自信持って。悪くないじゃなくて、良いと言って。」

「うん…それに家事もできます…以上です。」

「ダメ。小学生くらいじゃん。」

スイカは足を組んで、冷たく評価を和祁にくれた。

「……」

「得意技とか持ってるか?」

「うん。車運転できる…できます。そして、ITが上手です。ご是非執事やらせてください。」

「そう言っても、試験の結果変わらんのよ。それで、執事になったら、私のためになにをする?」

「服を洗ったりします。ルームの片付けもします。」

「そういうのはメイドの仕事だよ。」

「…あっ、そうだ、僕は金をきちんと管理できます。ご安心に金を預けていいです。」

「ええ、そして密かにかねを自分の財布に──」

「そういうつもりありませんけど。」

「ふっ…」

ため息をついて、スイカは不合格という結果を和祁に伝えた。

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