インベーダー植民地『地球』の人類監督官日誌
探耽(たんたん)
あらすじ インベーダー襲来
20X0年、『地球』はインベーダーによる突然の襲来により瞬く間に植民地と化した。インベーダーにはほとんどの兵器や武器の効果はなく、戦況が落ち着いたと思えた時にはあの国が、そしてこの国がという状態で降伏の連鎖が起きた。国連並びに各国の中枢である行政や君主には、実権をインベーダーに委ねるよう先方技術による通信で指示があったとされている。そして、従った彼らの身分は剥奪されることになり『地球』全人類の二級市民に加わることを余儀なくされた。6名の人類を除いて…。今や身分も名前も無いに等しい烏合の衆である人類を管理するために置かれた“人類監督官”に任命された6名も1~6号と数字で呼ばれたが、彼らは唯一の特権階級として人類とインベーダーの技術を掛け合わせた極めて文明的な環境で暮らすことを許される存在となった。人類監督官は人類でありながらインベーダーのために人類を管理することに同意した者であり、報酬と保身を選んだ裏切り者として同胞からはインベーダーに対する以上の憎しみを抱かれる対象となった。しかし、インベーダー襲来により人類同士の戦争は強制的に収束し人類は基本平等となった。人間が『地球』を支配していた頃に比べて地域によっては幸せを感じている人々も少なくなかったため、監督官を支持する人類も存在していた。戦争はなくなったが分断は残ったのである。問題を抱えたまま植民地となった『地球』は人的資源を自己管理し物的資源をインベーダーへ明け渡すことで存続を許される惨めな時代へ入った。
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