第5話

シアワセは、歩いてこないから

その背中を追っかけるしかない

そうして、待望しているけれど、

その憔悴や諦めといった

トチ狂った「待つこと」の扉を開けてしまって


新しい音楽を

ここから連れ出してくれるような音楽を

それがないと生きていけないような気がしてる

まだまだAIには任せられないね


時折ね、振り向いてくれないから

その冷やかさに嘆いたりする

気が付けば周りには誰もいなくて

ある時なんて、それが

自分らしさなんだって誇らしかったんだ


新しい音楽を

自分を飲み込んでしまうような音楽を

絶望の淵までにだって行きたいのさ

落ちてゆく、落ちてゆく......

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