第40話 デイリーガチャスキルから出たのは・・・!?

ラッキーとシルフィーはその後も森で魔物討伐を続けた。慣れてきたのか色々と話しながら進めていたが新たな発見があった。


レベルアップに関して、魔物を倒せばレベルは上がるが、一人で魔物を倒す方がレベルアップは早いらしい。シルフィーが言うには、魔物を倒した時に魔物から出る魔素を取りいれる事で人はレベルアップをするらしい。2人で倒すとその魔素が2人に分割されるため、レベルアップが遅くなるようだ。


ラッキーはその話を聞いてなるほど。と思った。


そして、魔物を10体倒したら使う事ができるモンスターガチャスキルだが、どうやらシルフィーが魔物を倒してもカウントされるみたいだった。


これにラッキーは喜んだ。自分以外の人が魔物を倒してもモンスターガチャスキルが使えるのだ。それにより、素質を得る確率がぐんと上がった。


ラッキーとシルフィーはともにマジックバッグを持っていたので魔物の素材も無駄にせずに収納する事ができたので、どんどん魔物討伐をこなしていった。


さすがにオーク丸ごと1体は入らなかったので、オークは必要な所だけを持ち帰り、その他の魔物は売れそうな所を解体してマジックバッグに詰めていく。


一人で魔物討伐をしていた時と違い、ラッキーが解体しながら気配察知を行い、魔物が近づいてくるとシルフィーが魔法で対処する。


二人のコンビは危なげなく、コンビになって初めての魔物討伐を大成功で終えるのだった。


「ラッキー?これで10体目じゃない?モンスターガチャスキル使えるでしょ?」


本日50体目の魔物を倒した所でシルフィーは、ラッキーに駆け寄った。


『Eランクの魔物一体討伐を確認しました。10体の魔物の討伐を確認しました。平均討伐ランクはE。Eランクのモンスターガチャスキルを使用できます。』


「うん。今のでちょうどモンスターガチャスキルが使えるよ。」


「やったわ。今度こそ素質が出ればいいわね。」


さっそく、今日5回目のモンスターガチャスキルを使用するラッキー。ちなみに


1回目・・・アンパン

2回目・・・食パン

3回目・・・ポーション

4回目・・・食パン


だった。


ラッキーがモンスターガチャスキルを使うと、いつもと違う金色の光に輝いた。


「いつもと違うわ。光が金色よ!!」


「たしかに。光が収まった時に何もなかったら素質を手に入れたって事だよ。」


金色の光が収まると、そこには何もなかった。


「ラッキー!!何もないわ。素質を手に入れたんじゃない?」


「えっ・・・でも・・・」


ラッキーが光の場所を見てみても、何もなかったがラッキーは困惑した。


(あれ?素質を手に入れたらアナウンスが流れるはずなんだけど・・・)


ラッキーは自分のステータスを確認してみる。


【ラッキー】


レベル:  05

力  :  60

体力 :  58

敏捷 :  55

器用 :  53

魔力 ;  52

運  :  510


【素質】:ゼンパン(デイリーガチャ・モンスターガチャ)

【素質】:剣術(剣術がうまくなる。)

【素質】:気配察知(人や魔物の気配をがわかるようになる。)

【素質】:料理(料理を作るのがうまくなる。)

【素質】:掃除(掃除するのがうまくなる。)

【素質】:踊り(踊りがうまくなる。)


ラッキーのステータスや素質に変化はなかった。


「いや・・・何も覚えていないみたいだ。」


「えっ?どうして?」


ラッキーは光の所に向かった。すると・・・


そこには小さな小さな丸い種みたいな物が落ちていた。


「シルフィー。多分この小さな丸いヤツが出たんだと思う。」


ラッキーは拾った小さな丸いモノをシルフィーに渡した。


「何これ?」


「シルフィーもわからない?」


「はじめて見たわ。」


「光も金色だったし、レアなアイテムだとは思うんだけど・・・。シルフィーの鑑定でわからない?」


「無理よ。私のスキルは人物鑑定だもの。アイテムの事はわからないわ。」


「そっか。ならギルドで聞いてみようか。」


「そうね。マジックバッグもパンパンだし、丁度いいわね。それにしても残念ね。絶対素質が出たと思ったのに・・・」


「まあしょうがないよ。そのうち出ると思うから気長にがんばるしかないよ。」


「ラッキー!そういえば今日はデイリーガチャスキルは使ったの?まだならまだ可能性はあるわ。」


「そういえば使ってなかったね。いつもは昼ご飯の時に使うんだけど、今日はモンスターガチャスキルから出たパンを食べたから忘れてたよ。」


ラッキーは早速デイリーガチャスキルを使った。


光は白く輝く。


「白ね・・・」

「うん。」


光が収まるとそこには・・・


現れるはずのパンがなかった。なぜならそこには・・・


フライパンが転がっていたからだ。


「フライパンじゃない!?ラッキーのスキルってパン以外も出るのね。」


「フライパン、フライパン・・・フライ・・パン・・・」


(まじか!?パンが出るとは聞いてたけど、パンってそういう事!?)


「多分・・・フライパンもパンって名前がついてるから出たんだと思う・・・」


「そういう事!?・・・なるほどね。でもラッキーのガチャスキルっておもしろいわね。」


「そうだね。まあこれで図鑑に新しい項目が増えたと思ったらよしとするか・・・ってあーーー!?」


「どうしたの?」


ラッキーは新しいアイテムやパン、素質が現れるともっている図鑑に詳細が記載される事をシルフィーに説明した。


「ならさっきの小さな丸い種も何かわかるのね。早速図鑑を見てみましょうよ。」


ラッキーはマジックバッグから取り出して図鑑を広げるのだった。

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