カラカラ回れ空回れ
羅衣
第一話 始まりの季節
高校2年生の秋
夏休みが終わったばかりでまだ気分が切り替わっていない人が多い
新学期が始まって早々教室では欠席の席が目立つ
これは学校がだるいからといってみんながサボっている訳ではない
そして最近になって良く見る光景ではない
俺が生まれた時にはすでにこのような状況は学校では普通であったらしい。
しばらくするとクラスでは新学期が始まり委員決めが始まっていた
俺はいつも通り提出物があるのであまり人気はないが
そこまで厳しくはない委員をやるつもりだった。
何故か今回は新垣先生による指名制で決められた
新垣先生は今年で2年目の教師であり、去年は立候補制と聞いていたので驚いた。
しかしどうせ自分には大した委員は回ってこないだろうとたかを括っていた
その決め方も全員が指名制だったためそこまでブーイングも起きず決められていく....
指名制というのは自分で何かをする必要がないので眠くなっていった。
『ふあぁ〜』
気づくと俺の意識は無くなっていた。
キーンコーンカーンコーン
『ま..まじかよ』
予想に反して俺は一番大変というか面倒臭い委員になってしまった
そうそれは交流委員だ。名前の通りこの委員は交流を行う委員だ。
この委員は重度の花粉症で普段学校に来られずリモートでしか授業に参加していない生徒に高校生らしい話をしに行くというものだ。
病院に行く手間も何を話すかもある程度考えないとならないので人気は勿論ゼロ。
高一の頃は変な希望を持ってやってくれた奴がいたが高二の今そんな人はいない
委員決めが終わった日の放課後早速担任に呼び出されて俺が尋ねる人が決まった
選ばれた人はまっっったく面識がない人だった。
まあ学校の来てないので当たり前なのだが
俺の刺激のない学校生活では面白い話など皆無だがそんな話を聞きたい人がいるのかわからないが俺は考えつつ家に帰った。
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