【西と東の境目で】
仮物の教義に借りを還すように
大聖堂が歪み
大伽藍が軋む
真理と悟りは汚され
法王も大僧正も
盲目の人となった
永続的に続くであろう過ちに胸を痛めながら
西と東の境目で
キリストと釈迦は孤独を分かち合った
「私は磔にこれほどの苦痛は感じなかった」
「私も断食にこれほどの苦痛は感じなかった」
慈愛も悟りも伝わらなかったが
二人のか細い笑顔はあまりにも美しかった
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