THE・文学人間 短編集

祐喜代(スケキヨ)

【夢の中】

夢の中におばけがいる。

最初はまっくろくろすけ?

そんな感じの小さい、黒いモノが浮かんでいた。

それがだんだん大きくなって、背中を丸めて踞っている真っ黒い人に見えてきた。

ぶつぶつと呪文のようなものを呟くので、怖くなって殴りかかった。

おばけはあっけなく倒れて消えた。

朝、目が覚めると、父親が死んでいた。

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