エジプト
風を吸い込み遡る雨の彼方確かに一瞬妖精を見た
線路からはみ出た季節マフラーが雑草の種抱き締めている
格上の君に通じる告白が載っていたのは『ギリシア語入門』
口づけの間息苦しくないのは幸福が時止めているから
寝言では知識自慢のソクラテスそんなところは愛されている
ただ一艘浮かぶは楔古き船祖父より父へ父より我へ
下関全て一度終着し執着のまま別のホームへ
末期的悲鳴を上げる洗濯機破れたズボン四回転半
必然で3等当てたロト6確定申告忘れた年に
光差すデパート一階店員に美人にされて遠くなる君
唇が髪が踵が直腸が心以外は愛おしい君
今宵こそ君は枕を濡らさない赤いシーツを用意したから
完全に魅力的な罠だけどバイアグラだけ足りなかった
突然に玄関の前泣いた君ガガガ文庫になかった展開
エジプトの壁画みたいなグラタンをただのんびりと食べている夏
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます