第36話

守はさっさと行ってしまった。そして、その後に柊くんの弟はやってきた。


「すみません、守さんのお宅でしょうか?柊亮介と申します」


な、なんと…モニターを見てみると、柊くんにそっくりすぎる!これは本当に弟なのか?とりあえず、中へ入れることにした。

ドアを開けると…


「あ、はじめまして。柊亮介です。あの…結婚おめでとうございます。申し遅れてすみません」


…なんか、ちょっと柊くんとは違うかも。


「ありがとうございます。お兄さんが話してなかったんですね」


「…はい、すみません」


「どうぞ、中へ」


よく見てみたところ、ピアスしてるし着てる服とかオシャレだし、柊くんより背が高い。


「どうぞ、かけてください」


「ありがとうございます」


丁寧そうね。お茶をお出ししてから、お話しを開始。


「私はお兄さんを大学で教えていました」


「そ、そうなんですか!?…ということは、先生でしょうか?」


「いいえ?守からなにも聞いていませんか?」


「…はい…その、久しぶりの電話でしたので、驚きましたから…しかも、結婚されてうちからそう遠くない場所に引っ越しされたということで…」


守は、自分のことより、太郎の話を優先したようですな。


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