第34話

「はい、飲んで」


カップにお茶を入れてもらった。


「…ありがとう」


「緒方さん、結局帰ったのかな?」


「たぶん、帰りにはいなかったよ」


「どんな顔してた?」


「腕掴まれたけど、振り払って逃げたしわからないな」


「ショックだったかもよ?謝る?」


「いい…もう会いたくない」


だって、キスされたりしたらどうすんの?また気分悪くなりたくない。


「ねぇ、守。また現れたらどうする?」


「もう別れてるのに、今更どうするの」


「そうよね。いや〜その緒方さんと話してみたかったな。どんな女の人か知りたい、気になる」


「…いや、もういいよ」


「吉越さんしか元カノ知らないからなぁ。タイプ違う感じ?」


「わかんないよ」


「守の好み知りたいよ」


「あー!うるせ!」


「だって柊くんが〜タイプがどーのこーの」


「あー柊うざい!」


「ほらねー守もそう思ってんじゃん」


「最初からうざかったよ!」


「なのになんで仲良くしてるのよ」


「わかんねーよ!」


そうだよ、みどりだってわかんないのに。柊とかもっとわかんない。

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