第60話 バツイチ平民?

 当たり前の事なのだがPCはほぼ全て夏に弱い。プロセッサが熱に弱いからだ。入力の変換速度も何故かタイムラグが生じている。キーを打ってから数秒後に変換候補が出てくる。

 でも今月から仕事も変わるので、またムリしてまでPCの新調はできない。もうしばらくは頑張ってもらおうとご機嫌を取りながらPC君には働いてもらっている。また新規の職場では、終業後に少しは体力が残っているような配分でタイムシフトも考えないといけない。家事と小説を書く体力を残して帰宅したい年頃になった。ムリが出来ない感じがそこまで来ている。ドリンク剤や滋養強壮の野菜などにお世話になることが多くなった近年だ。流石にこの先、あっという間に還暦がやって来そうだ。片手でカウントダウン出来る歳になってしまった。十二掛ける五、すなわち六十干支ろくじっかんしの完全な意味でのひとまわりって……。おじいさんになるのもそう遠くない(笑)。


 そんなおじいさん予備軍。何年かぶりにドストライクの僕好みの美女を見た(意外に元気じゃないか、とは言わないように・笑)。バツイチおじさんだって憧憬の念を女性に持ったって良いじゃないか。……と先に権利を主張しておく。ただ容姿だけの話だ。これが若者、学生レベルの年齢なら、寝ても覚めてもになるのだろうが、おじさんは人生の酸いも甘いも知っているので、そうはならない。やはり話して人生観を見ないと恋愛にはならないと思う。そもそも今更、そこまで恋愛に頑張る勇気もないけど。大人の場合、希に話してみたらがっかりなんてオチもあるだろう。


 え? 「お前、えり好みできる立場か」って、おっしゃいますか? その通りでございます。申し訳ございませんでした。僕のプロセッサも夏に弱いらしい。


 生憎、僕は凄い美女という特性からだけで女性を好きにはならない。良い意味での目の保養だとか、美的鑑賞という名目でいいな、とは感じる。プレラファエライトやミュシャの絵画、版画と一緒だ。

 美しいにこしたことはないが、でもやはりその人が大人として、何を考えて、何を経験してきたのかを重視したい。そこはあまり学歴や収入ではない。もとが田舎者で、大した大学も出ていない、貧乏人の僕が人様に要求できるモノなどほとんどない。


 いうなれば心の相性に尽きる。ただひとつ、世の中を見る視点が寸分違わずご一緒できるという事だけだ。

 これ凄く大事。困ったときに同じ考え方、指針で生活を乗り切れないと、一緒に家を作る相手にはなれないからだ。その辺は十分に経験積みだ。そんなわけでその場でのノリやフィーリングのみでなく、本当の意味で意思疎通がはかれ、通底する嗜好性を持つ人でないと一緒にはなれないだろうな。

 でも、そしたら相手もそれを求めるから、僕なんぞお呼びでない(笑)、ということだ。まあ、当分独身貴族、もとい独身平民を楽しもう。

 ひとつだけ言うなら、ピアノ演奏の上手な人。これが結構大切みたい。容姿は中の上? と僕の視点で判断で感じる人。だから他人は評価が違う可能性も多々あろう。でも僕が良ければ良いのだ

 加えて命令しない人。譲り合える仲、互いの相互条件を求めあえる関係を構築できる人。寡黙で、控えでも逆境を乗り切る芯の強さ。平民ごとき僕と生活様式における価値観を一緒に共有できる柔軟性。そんな人いない……よね?

 なので、ひとりが気楽でいいね(笑)。夢は寝て見るモノである(爆)。ではまた。



 

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