第40話 幸せな結末
ようやく疲れも半減して落ち着いた。体力限界から少し持ち直した感じだ。情けないが、年齢のこともあり体力にはもう自信がない。自分のペースでやらないと難しい年齢になったようだ。無理がきかない、っていうのはこういうことなのだと実感。
そして先日、佐野で用事を済ませた後、栃木市内の町中の鯉のぼりの飾りを久しぶりに見て、小山市の土産物コーナーに足利の古印最中がバラで売っていたので買ってきて食べた。大満足だった。来週は久々に御朱印帳を持ってアチラコチラにB級グルメを求めてフリーきっぷの類を片手に都内をぶらつく予定だ。特に大した予算もないので、散歩で過ごすGWというわけだ。ささやかな趣味とも言える。
さて本題。近頃、作家の大江健三郎さんが逝かれた。一冊も読破できなかった作家さんの一人である。正直、中原中也同様、僕の脳みそでは到底理解できない素晴らしい文体を紡ぐ偉大な文学者だった。もちろん、単に僕の能力が劣っていたからである。大作家先生の文体についていくだけの知力も力量も欠落していたに過ぎない。
人並みに僕にも文章の得手不得手がある。川端康成は僕のレベルにおいてであるが結構読めた。ただし、ちゃんと把握、掴んでいるのかは不明である。
でも村上春樹さんはスラスラとはいかず、ポツポツと解らなかった部分も多い。世代なのか、能力なのか、少なからず飲み込めない部分が稀にある。そんな一人が大江健三郎さんの作品でもある。でもテレビやラジオなどのインタビューで優しいお人柄が映し出されていると、ああ、こういう人はいいな、などと思ったものだ。
小説家にかぎらず僕は人間を自然と分類して接することが多い。人付き合いの手法である。余程の大物でない限り、多かれ少なかれ誰もが皆、他者を分類して、人付き合い、交際しているはずである。会話をすると分かるのだが、僕は「うんちく型」、「雰囲気型」、「先導型」、「おとぼけ型」の四種に分けて判断する。
知識人や
次の「雰囲気型」は穏やかで、言葉は多くなく、頷くような仕草が多い。他者批判も少なく、このタイプの人は他人の話をよく聞くし、頭で考えてから行動するので的確な生活を送っているような人が多いと感じる。ご自身のストレスは多そうだが、皆に好かれるタイプだ。大江健三郎さんはこんなタイプかなあ、と勝手に思っていた。
「先導型」は、スポ根情熱型。頭よりも行動が先のタイプだ。これはこの下部に二パターンに分けるのだが、ここでは割愛する。好かれるときとそうでないときが両極端のタイプという気がする。
そして最後が「おとぼけ型」だ。これは古典的な漫才師のボケ役だ。お茶を濁して消えてしまったり、知らんぷりをするような性質である。生真面目でつまらない性格の僕からすると、ちょっと羨ましいタイプである。
でも絶対真似できない。
お断りをしておくと、これは僕から見ての判断材料でしかない。個人的な主観だ。そもそもこういうものは僕の立場から見える性質なので、僕が「うんちく型」と感じた人でも、他の人から見れば「先導型」に見えるかもしれないのは必然だ。なぜなら人は母集団によってその立ち位置を変える場合が多いためだ。良い例としては、会社での見え方と家族からの見え方が必ずしも一致するとは限らないし、また多かれ少なかれ、誰もがその振る舞いを場所によって変えることも多いはずだ。「素を見せる」という行為は、その現れの一端に過ぎない。
然らば、僕の性質も自分では「○✗型」と思っていても、他者から見れば「✗✗型」に思われているかもしれない。所詮、人など主観の立場で他者を見るからだ。
何が言いたいのかというと、それでも有名人や偉人の人物像は、万人から一律に見える性質や立場であり続けてほしいというのが世間の願いである。文化人も芸能人もなのだが、だからそうあり続けなくてはいけないという窮屈なお立場で生活をしている。人の目を気にして、細やかな生活を余儀なくされ、道徳的な立場を強要されるお仕事である。
その最たるものがアイドルと政治家だ。アイドルは愛嬌と愛想を振りまいて、政治家は清潔さと親しみやすさのアピール、疲れていても笑顔作って大変である。でもアイドルなら、その選ばれた美貌とスタイルをもった人間だけがなれる職業でもあるし、政治家は理念と基盤をもった人だけがなれる職業だ。何も持っていない僕は到底どちらにも興味はないが、両者ともファンや支持者のために頑張る姿は偉いと思う。全くもって僕には出来ない代物だ。どちらの方々も総選挙、頑張っていただきたい。
といったところで、この四月は選挙の月だった。時事ネタをうまく練り込んだところでお開きとしよう。タイトルと何の関係もないような内容で、僕の中だけでつながっているものになった。お後がよろしいようで(笑)。
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