第6話 家族
5年生になった恵に対し愛情がすっかり消え失せたマリーは加津夫によく似た赤子を産み馨と名づけ深い愛情を注いで子育てをした。
「可愛い馨。大好きよ」小さな馨の頬に笑顔を近づけ囁く。マリーは幸せに浸りうたた寝してしまった。
馨が、か細く泣いたのに恵は気付きリビングで寝ているマリーに声かけせず抱き上げ、あやし始めた。
柔らかくて暖かく、とても良い匂いがする。
「馨、君は何が嫌なの?」オムツに触れてみても濡れてはいない、空腹なのか? いろいろ考えてみたが10歳の恵には分からない事ばかりだった。
暫くあやしグズリ泣きから笑い声に変わった頃マリーが起き出した。
絶叫しながら恵の腕の中から馨を奪った。
「馨に触らないで汚ない! 近寄らないで!」
笑い声が火が付いたような泣き声に変わった馨の声、割れたガラス破片の言葉が恵に突き刺さる。
(分からない····何が汚い? 何故、近寄らないで? 何が僕の事がそんなに嫌いなの? 母さん、何で? 何で? 僕、何か悪いことしてるの?)
その場から逃げ出し外に出た。自分が居ても良い場所に逃げこんだ。
「君、いつも此処で本を読んでるね」
声をかけらて、ちらりと見上げた。
だらしない顔をした見知らぬオジサンがいた。
「何か僕に用ですか?」
「オジサンの車の中にも面白い本が有るんだ。ちょっとおいで」
日曜日の午前中に人はさほど居ない。図書館から少し離れた第3駐車場は、だらしない顔のオジサンの車しか停まってなかった。
助手席に招き入れられ渡された本に目を通し始めた恵だったが肩を抱き寄せられ服の中に手を入れられ全身を触られた。
「君、綺麗だね。服を脱いで、もっと見せてくれないか? ご褒美あげるから」
恵の返事も待たず服を脱がしまさぐりなめま廻し始めた。
「ちょっとオジサン何するんですか?」
「楽しい事だよ」ニヤニヤしながら恵の言葉をさえ切りながらキスをしながら全身を触る。
さんざん触られ舐められキスされまくった後、自分の陰茎をなめて欲しいと言い出し頭を捕まれ目の前にだらしない顔のオジサンの勃起した物が突きつけられた。
「さぁ····」
「無理で、す」
口を無理やり開き咥えさせ勝手に口の中に放出した。
げぇげぇしながら服を着始める恵のポケットにおじさんは何か入れた。
「また楽しもうね」
服を着終わった恵は車から逃げるように降りた。
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