哀らしい被写体 ◇
ファインダー越しに見る横顔は愁いを帯び、息をするのを時折忘れる。
「男がいたの、でも別れた」
彼女は私を見ない。そう指示したのは私。
「女ができたそうよ、大事な女だって。だから私も作ろうかと思ったの。もう落ち着いてもいい頃だしね」
私は違かったみたい。
彼女の全身がそう、静かに訴えていた。
◆◆◆
『花は愛でるもの、恋は秘するもの』より、
黒本初挑戦の百合、千文字くらい書けやした。
斜線堂有紀さんという作家さんが好きでして、この方がカクヨム公式の自主企画(募集作品は百合小説)の審査員やると聞き、慌てて書き書きしておりやす。
本当に素敵な作家さんで、主にミステリーや恋愛小説を書かれてやす。
会話から漂うオシャレ感と人間臭さが良く、登場人物も魅力的な方々ばかり。
デビュー作の『キネマ探偵カレイドミステリー』シリーズも楽しかったんですけど(実際の映画について語られており、映画を観たくなります)、その後に出た『私が大好きな小説家を殺すまで』で心掴まれまして!(小説家と彼のゴーストライターの愛憎物語)
『死体埋め部』シリーズ(死体を埋めるサークル活動をしている先輩と後輩の話)も本当に最高で!
最近だとSFの短編集『
機会があれば是非、読んでみてください!
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