今はおあずけ ★〈300字〉

 一回だけ。


「仕事中?」

「ご覧の通り」


 あの夜の、一回だけ。


「……次は」

「またBL小説だな。最近はこの仕事が多いし、その内コミカライズの依頼とか来たりしてな」

「……漫画、描けたっけ?」

「昔ちょっと。本当に来たら少し勘を取り戻さないといけないが」

「……そう」


『次』は、その『次』じゃなく、『続き』というか。

 もう一月、そういうことはない。ただ傍にいるだけ。それ以上のことは何も。たまに手が触れるくらい。布団を敷いてみせても、僕がいる内は入ってこない。

 何か、だめだったのか。


「手伝うことある?」

「いや勉強しろよ、そろそろ試験だろうが」

「……」


 まぁ、頑張らないと進級危ういけど、今はそれよりも、なんだけどな……。


◆◆◆


投稿作のおじさん(26)と坊主(16)


坊主君には昔から出来の良い姉がいて、比べられてきたからちょっと自信がない。勉強にもあんまり身が入らないけど、やればそれなりにできる。スイッチは何処。

きままでは初の300字。

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