　痛いらしいぞ、と前にぼそっとおじさんが言った。

「何が？」

「いや、依頼された作品、BL小説なんだよ」

「で？」

「で、痛いんだと」

　何を言ってんだろうなーこの人はーなんて、頬の熱と共に刻まれたいつかの記憶。

「……」

　火照る身体は動かない。

　確かに、だったけど、想像してたよりは……。

◆◆◆

投稿作のおじさん（26）と坊主（16）

おじさんはイラストレーターやってます。

それなりに人気。

タンクトップ+ちょい長い黒髪をゴムで適当にくくってます。

坊主君は学ランです。真っ黒な髪が生えてます。

坂の上からすごい勢いで転がっているような気分。

BL苦手な方いたらすみません、わては好きです（嗜む程度ですとすまし顔で付け足して）。

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