異能力がある世界で君達はどう生きる?

赤はな

捻くれ者の無能力者の奇劇

episode No.1 捻くれ者の無能力者


【12:34 p.m.】


カキカキカキ


「ここで佐堂。能力者が現れ始めたのは何年前だ?」


「はい、え〜と...200年前です。」


 俺は先生の問いに割りかしスムーズに答える。


「そうだな。ちなみに現在の日本の人口の能力者の割合は99.9%を超えていて.....」


キーンコーンカーンコーン


「っと、授業終了だな。挨拶頼む。」


「気を付け、礼。」


「「「有難うございました」」」


「はぁ.....やっと昼休みだ〜」ウイーン


 授業終了後、俺は背伸びをしリラックスをした。


 紹介が遅れた。ここからは説明タイムだ。


 俺の名前は佐堂泰晴(さどうたいせい)この神無月国立高校1年の男だ。それでこの神無月高校は、簡単に言えば異能力や生徒の能力を高め、国の将来を任せる優秀な人材を育てる為に存在する言わば職業学校の上位互換みたいな所だ。だから俺みたいな無能力者でもちゃんと勉強しとけば入れるという訳だ。

 それに近年では無能力者に対する理解も高まり、俺ら無能力者は国から月10万程給付金があったりと、金額面では無能力者の方がちょっとお得だったりする。


(というか、なんで元々居る真っ当人間がこんな哀れな奴みたいになってるんだろう?)


 そんな事を思いながら廊下を歩いていると


「おい、お前。ちょっと待て。」


(うわ〜.....なんかやばそうな奴らじゃん...無視しよ.....)


「おい待てよ💢」

グイッ

 不良が俺の制服を掴んできた。


(嫌な予感が.....) 


「おい💢調子乗ってんじゃねぇよ💢無能力者の癖に💢」


(そういえばこの学校で無能の人俺だけか...プライバシーもクソも無いなホント。)


 まぁ見ての通りいくら世間での理解度が高くなろうが、差別してくる奴らは絶対に居るのは、白人が証明してくれているからな.....どうしよ.....


「なに黙ってんだよ💢さっさとこっちに来い。」


(マジでどうしようコレ?.....とりあえず黙ってよ。)


「おいなに無視してんだよ💢」👊


(おっ....殴ってきた殴ってきた。)


グッ


「痛った.....」


 俺は腹を押さえうずくまる。


「は?そんな強く殴ってないだろ?」


「.........」


「うわっ.....弱い者イジメ?無いわぁ.....」


「ダッサ.....」


周りの人の視線が不良達の方に向けられる。


「なんだよ....もう行こうぜ。」


「ああ、そうだな。フン、雑魚が」


 不良達がどっかへ行った。


(.....はぁ.....コレやるの嫌なんだけどな.....)


 俺は痛がるのをやめ、一階の自販機に向かう。もう慣れてるからあんま痛いと感じなくなってきたな....まぁ痛いもんは痛いけど.....どっちだよ。


『自販機前』


「有った有った、パワーウォーター最近あんまり無いんだよな〜」チャリン ピッ


 俺はパワーウォーターを買い、教室に戻る

 なんか強くなれそうなんだよなこれ。


『教室』



「なぁ知ってる?今度能力測定対戦があるみたいだぜ。しかも結果次第でランクがきまるみたいなんだよ!」


「マジかよ!?俺も準備しないとな!」


 能力測定対戦.....個人の能力の強さを測るのと、能力者自身がその能力を使いこなしているか、戦闘に活躍できないものならそれに応じたノルマが課される、校内大会みたいなものだ。ちなみに学年は関係ない(クソ)ぶっちゃけご都合感が凄い。というか無能の場合どうなるんだろうか?


(っと、丁度良い所に先生が。)


「あの、先生。」


「ん?どうしたんだ?佐堂。」


「そろそろ能測戦が始まるみたいですけど、その場合、無能の俺はどうすれば良いんですか?」


「う〜ん.....先生達も悩んだんだが、原則サポート系の能力者以外は義務が課せられているから、残念だがお前には参加してもらうことになった。」


「え?マジですか?」


「あぁマジだ。諦めてくれ。」


「いやいやいや!何言ってるんすか!俺能力無いんですよ?正気ですか?戦場にとにかく明るかったやすむらを放り込むようなもんですよ?」


「俺達もどうかと思うがそもそもこの学校に無能力者が来る事を想定されてないからな...ただ頭がいい奴なら東校いくしな....」


「悪かったですね!ここに入って!」


「まぁ頑張れ。」


「えい。」


 なんか面倒臭いというか、大変なことになったな......もうどうにでもなっちまえ


『教室』


「ふぅ、パワウォ買ったしさっさと弁当食べますかね。頂きまーす。」


 そう言い、俺は昼飯を食べ始める。



「おっ、いつの間に戻って来たんだい?」


「おっ、密幽。そういうお前はどこ行ってたんだ?お前友人いないだろ?」


 俺の目の前にいる。4本尻尾(適当)の黒髪の女子は隠間密幽(おんま みつゆ)ちょっとおかしいところもあるが、普通に良い奴だ。


「失礼だね....友達居ないのは君も一緒だよね?」


「まぁこんなクソみたいな性格してたらそりゃ友人いないわな。」


「そりゃあね.....そういえば泰晴は能測戦に出るの?」


「やっぱこの学校狂ってるよ。」


「なるほど。ところでどういう感じに戦うの?」


「普通に道具使いまくって嫌がらせしまくろうと思ってる。」


「うん!だと思ったよ!」


「まぁお互い頑張ろう。お前のは戦闘?向きだし。」


「そうだね。.....なんか凄いやな予感するな....」




その後、色々やって、、、、、



【18:00 p.m.】


『街中』


 学校が終わり、現在帰宅途中。


(ふぅ、ゴキジェットとライター安くて助かった.....やっぱマツモト最強だわ。)


 そんな事を思いながら帰路を歩いていると


「おい、こっち来い。」グイッ


「え?」


 急に誰かが袖を無理やり引き込もうとして来た。


(誰だろうコイツら?俺悪い事してないだろ。)


 そのまま俺は路地裏に連れ込まれた。変に抵抗すると痛い目に遭うかもだし...抵抗しないでおこ。


『路地裏』



「何か用ですか?」


「おいお前、覚えてねぇのか!?俺達を⁉︎」


 路地裏に、昼休み絡んできた奴らが現れた。なんで?


「俺達に恥かかせやがって!覚悟しろよ?」ポキポキ


(指ポキポキさせるのダサくないか?さて....多分用心棒の人1人と不良3人か.....どうやって切り抜けようかな.....)



次回に続く





登場人物紹介




〈佐藤 泰晴〉(さとうたいせい)

性別:男

身長:170センチ

髪型:ショートの黒髪

この作品の主人公の1人の無能力者。

神無月高校1年生。

性格が凄い捻くれてるせいで友達がいないが、本人は多分気にしてない。

能力を持っていないので、割と卑怯な事を結構やる。あと、よく例えを使う。








 




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