主人公・雑賀 浩平は、霊と対話して成仏を手助けする“特別な役目”を持ちながら、過剰に神秘的でもなく、妙に悟っているわけでもない。
むしろとても人間くささが伝わってくる。
そこがこの作品の大きな魅力だと思います。
短編なのでネタバレは避けますが、“霊が出るのに怖くない”という不思議な読後感は、この作品ならでは。
雑賀の煙草が霊感のスイッチになる描写も、説明過多にならず自然に読ませてくれます。
そして訪れる、とある再会――このシーンがとにかく胸に残りました。
短い物語なのに、読後の余韻はとても長かったです。
読み終えてもしばらく頭が現実に戻らず、帰り道でもまた作品のことを思い出してずっと考えていました。
よかったら、この不思議な空気に一緒に入り込んでみませんか?