『大理寺日志』――『White Cat Legend』
ジャンル:
おすすめ度:中国語初心者 ★☆☆☆☆
中国語上級者 ★★★★★★★
タイトルの意訳は「大理事の事件簿」。好传动画原案の作品。
第一期全12話(2020/07/03)完結済み。第二期全12話、現在10話(2023/01/15)更新済み。
唐代を舞台に、白猫の大理寺少卿が都で起こる怪奇事件を解決していく物語。
最初にあらすじをご紹介。
舞台はかつて
兄を探して洛陽にやってきた貧民の
国中で最も大事な刑事事件を行う大理寺にて、白猫の少卿、
本作、ものすごくジャンルわけに迷ったが、ファンタジー要素があるので玄幻とする。
舞台は史実にある古代中国の唐だけど、猫妖や食人鬼が出てくるし……
もしかすると今後、ジャンル変動あるかもしれません。
ここで個人的な推しポイントをご紹介。
推しポイント①:ネコチャン……いやそれ、少卿様です!!
本作一番の魅力はなんといっても少卿様だろう。
しかし少卿様の魅力を語る前に、まずは大理寺について説明をしておかなければいけない。
大理寺とは、古代中国における最高裁判所のような役割を持つ機関で、国中から集められた重要な刑事事件を扱う役所になる。
しかし現代の裁判所とは違って悪人を裁くだけではなく、犯人を捕まえたり懲らしめたり、警察所や刑務所のような役割も果たすのが特徴。
大理寺卿と呼ばれる長官を代表として、その下に副長官である大理寺少卿、大理寺正、大理寺丞、大理寺主簿、大理寺録事……など、様々な役職が置かれている。
そして本作の大理寺少卿、いわゆる大理寺の副長官は大きく光る目に頭上で動く猫耳、もふもふの毛に覆われた白猫の妖怪(二足歩行する)。
カリスマ性あふれるリーダーとしての性格とかわいい猫の顔とのギャップがたまらない。
猫好き必見。
しかしこの少卿様、もとは人間(しかもかなり身分高めなよう)で呪いをかけられたので今の姿になってしまったらしい。
定期的に薬を飲まないと野生化し、毛繕いしたり暴れたりする。
手に負えなくなった少卿様に手こずる大理寺メンバーの掛け合いもおもしろい。
推しポイント②:怪奇事件……ちょっとファンタジー?
唐で起こる怪奇事件を主に扱った本作。
食い荒らされた人や動物の変死体……など、どう考えても人の所為ではないようなものも事件に絡んでおり、ちょっとファンタジーを味わえるのもまた醍醐味。
皇帝陛下である
推しポイント③:リアルな唐を知れる……はず!
そもそも、原作の漫画の時点で本作は高い再現度を誇る作品として有名だった。
さらにアニメ化において、原作者だけでなく中国全土で注目を集める唐代ガイドブック「唐朝穿越指南」の作者を監修として招いている。
さらにさらに、建築物においては天津大学の建築歴史・理論研究所の教授を監修として招き、三年をかけて唐の様子をリアルに描き出すように制作された。
例えば、主人公の
最終話の宴の場面は戦闘シーン抜きでも圧巻だった。
個人的に特に注目したいところは、女性の服や役人の官服。
再現度がすごい。とにかくすごすぎる。
ぜひとも見習いたいところだ。
ここでちょっとだけ小ネタをご紹介。
『非人哉』の和訳を行っている中国漫画館さんが和訳版の漫画をTwitter上で公開している。
しかしアニメではないので注意。
古代中国が舞台の怪異が絡む本格ミステリー、ぜひおすすめしたい作品です。
(記:2023/01/15)
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