第6話 更なる進化
勇者と聖女は、今夜の晩餐会での身支度を整えに王都にある伯爵家別邸にそれぞれ戻って行った。
僕は、住み込みでずっとお世話になっているレッジーナ商会に戻り、親代わりに僕の面倒を見てくれている商会長に無事を報告した。
商会長と奥さんは僕が無事に帰って来れたことを本当に喜んでくれた。
僕は2人にも眷属になって欲しくて、ハーレム香を薄めて嗅がせた。
これで僕がいつか建国したら、レッジーナ商会を宮廷御用達商会にしよう。
2人は僕を愛する息子のように、今夜の晩餐会に恥ずかしくないようないでたちに着替えさせてくれた。
王宮の入り口で勇者と聖女とおちあい、晩餐会場に向かう。
宴の前に、王様から勇者と聖女への褒美として、先ほど宝物庫で選んだ魔剣と聖剣の授与式が行われた。
剣を受け取った2人は僕のところにやって来て、魔剣と聖剣を僕に渡してくれた。
僕はすぐに2つの剣を収納にしまい、自らも収納の中のパーソナル空間に入っていく。
「ダークちゃん、ダークちゃんの助言通り、魔剣と聖剣持ってきたよ。」
「どうやらうまくいったようですね。」
「それではこれより、ご主人と私の合着の儀を始めます。」
「おお、これで僕が世界最強に近づけるのなら、お願いするよ。」
パーソナル空間に設置したキングサイズのベッドに横たわると、ダークちゃんが聖剣と魔剣を使って僕の6番目のチャクラを強制的に開き、聖剣をそのチャクラの中に押し沈めていく。
「この聖剣は特に魔法のスキルが高い、魔法剣です。この聖剣の力によって、主の6番目のチャクラのスキルを全属性魔法にすることができました。」
「これで主は大魔導士の職業を得たのと同じ効果を得たのです。」
その後、ダークちゃんは、自ら魔剣を飲み込み、僕の7番目のチャクラをこじ開け、チャクラの中に入っていく。
「主様、魔剣をお持ちいただきありがとうございました。私の力もわずかながら戻りましたので、主様の7番目のチャクラのスキルとして、共に生きて参ります。」
こうして、ダークちゃんは僕の7番目のスキル、大魔力回路として、僕に強力で凶悪な魔力を分け与え続けてくれることになった。
「今後は私の居場所が7番目のチャクラになりましたが、今までどおりいつでも話せますし、外にもお邪魔できますから、必要なときはいつでも呼んでくださいね。」
「ありがとう。困った時はすぐに呼ぶから、その時はよろしくね。」
「はい、いつでも呼んでください♡」
こうして、勇者と同等の力を手に入れた僕に、この国最強の聖女以上の魔法使いの力も加わることになった。
晩餐会場に戻り、3人で食事を楽しんでいると、第2王女が僕と勇者の間に入ってきて、体をこすりつけてきた。
「カトレア様、少しお離れ下さい。」
勇者がたしなめると、顔を赤らめて興奮気味の第2王女がすかさず言い放つ、
「これから夜のレッスンをご教授いただければと思いますので、お二人のご予定はいかがですか?」
勇者に指示を出し、僕と勇者の2人で王女の部屋に向かうことにした。
あまり大人数で動くと怪しまれるので、聖女には晩餐会場に残ってもらう。
鑑定すると、まだ13歳の王女は、当然男を知らない。
第2王女の部屋に入ると、勇者にキスをされたことで、脳内が恋愛モードになってしまい、夢うつつといった感じだ。
イケメンの勇者に王女のキスの相手をさせている間に、僕は王女の服を脱がせ、緊縛の魔法をかける。
実際は魔力を縄状にしたもので縛っているのだが、王女にはそんなことはわからない。
微動だにできない王女をベッドに寝かせ、勇者にキスを続けさせる。
その間に、透き通るようなきれいな王女の肌に僕のキスマークがいたるところにつけられていく。
長い間、夢見心地であった王女が、一瞬チクッとした痛みを感じたようだが、すぐに治癒魔法かけてあげると、また夢見心地の時間が始まる。
大きな嬌声をあげて王女が眠りについた。
と同時に脳内にアナウンスが流れる。
王女を大人の女にしたことにより、ハーレムキングのレベルが6に上がりました。
これにより、慈愛の棒を獲得しました。
僕はすぐに収納の中のパーソナル空間に入り、ダークちゃんに聞いてみた。
「ダークちゃん、今度は何がもらえたのかな?」
「これは、破瓜の痛みを感じさせずに優しく大人にしてあげるための癒しの棒になる能力ですね。」
なるほど、これで治癒魔法をかけてあげなくても済むようになったのか。
「慈愛の棒は普段使いもできますから、快楽+慈愛で相手の心も体もより満足させることができますね。」
なるほど、慈愛の棒か。僕に足りないところを補ってくれるなんてありがたいな。
うれしさを隠し切れずに、表の世界に戻ると、
勇者は我慢しきれなくなっていて僕にキスをしかけてきた。
第2王女の相手をそつなくこなしてくれたご褒美に、勇者にも情けを与えてあげよう。
更なる進化でパワーアップを遂げた僕の前では勇者もなすすべがなく、終始責められ続けた結果、王女と同じように気を失ってしまったのだが、慈愛の棒のおかげで苦悶の表情を見せることなく微笑みが途絶えることはなかった。
この惨状のままにしてしまうと、勇者が不敬罪やら反逆罪で牢獄に入れられてしまうと思い、一応3人の身体とシーツにクリーンをかけて、痕跡を消しておいた。
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