Mission:X 難易度→10歳の時からの将来の夢を叶える位
Mission:X
難易度:10歳の時からの将来の夢を叶える位
必要物品:汗と涙と時間の対価
持つべきもの:情報収集能力と決断力
消費エネルギー:青空の下の8547歩分
「T~。そろそろMissionXを達成しろ」
「私には無理です! 荷が重すぎます」
「だまらっしゃい! いつまでも逃げてちゃ前に進めんだろ? 」
「う、うぅ……わかりました」
「任せたぞ」
「ねぇ、相談なんだけど……ってまた消えた。うーん」
道のりは全く険しくなかった。
秋晴れの空の下、Tは意気揚々と歩き続ける。
あっちら こっちら
うろちょろ うろちょろ
ウンウン言いながら、中身のない頭を捻って何がベストかを考える。
……っていうかミッション名でもうバレただろ?
もう無理だ! オチがあるように上手く書くことなんて私にはできない。
いいや、普通に書こう。
日記のごとく。日記のごとーく!
Twitter感覚でー!
行けー!
財布の中身とスケジュールを確認する。
いざ、行かん! 店内へ。
緊張しつつも頭を軽く下げて挨拶。
おっと、手指消毒を忘れてはいけないぜ。
シュー すりこみ すりこみ。
店内を見渡しお目当てを発見。
「あ、あのぉ……」
「はい、ありがとうございます~」
★ Mission X'mas ケーキ予約 クリア★
(2022年12月24日12時受取。代金支払い済。 15センチ。愛の結晶なサンタ乗せ苺のショート。4200円)
※クッキー、パウンドケーキもついでに購入。
Tの財布が軽くなった!
Tの足取りも軽くなった♪
Tは何でもできる気がしてきた。
Tは一昨年福引きでクリスマスケーキが当たったことを思い出した。
Tはケーキが食べたくなった。
Two months弱待てばケーキは食べられる。
Tはその足で病院を受診した。
カタカタカタカタ
TはTPOをわきまえている。
Tは黙っておとなしくしている
「Tさん? 」
返事がない。
ただの屍のようだ
屍に処方する薬はない
「Tさん、お薬出しますね」
「は、はい。ありがとうございます! 」
Tは処方薬を手に入れた
Tのアレルギー症状が改善した。
Tはクリスマスの献立を考え始めた。
Tは元気になった
クリスマスケーキをどこで予約するか、悩ましい問題です。年の終わりを締めくくるのに相応しいものを選ばなければなりません。
このミッションに失敗は許されないのです。
今年はなんとその大事な選択を一任されてしまいました。刻一刻と迫りくる年末……
冒険するのか 安定でいくのか
果たして正解は――
いつものケーキ屋さんで予約しました。
心優しいおじさんのお店です。
以前、退職の挨拶に焼菓子詰め合わせを買ったら、「お疲れさま」と私にお菓子をサービスしてくれたんです。
どうせ食べるなら素敵な人の作ったケーキを食べたいのです。
では、皆さん良いお年を~
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