水曜日は電気釜の中

流星未来

第1話 午後1時

水曜日の午後は私にとって大切な時間。

ちょっとリッチなお菓子を用意して、スプーンで紅茶の缶を開ける

作り方には拘りなく手早く紅茶をカップにそそぐと

部屋の隅に置いた収納椅子を開ける。


「さあ、ミステリーの始まりだ」


小説、漫画、ドラマ、映画

収納椅子の中を眺めて幸せな気分に浸って数分が過ぎる。


どの作品も面白そうであらすじを読んでは戻し迷い続けて

目を閉じて手を突っ込んでくじ引きのように今日の作品を当てようか

考え始めたところに玄関のチャイムが鳴る。


「はーい」


声を出して置き配で頼んでいたことを思い出してテーブルの上のスマホを手に取る。

でも今はミステリーの時間、彼は本当に配達員だろうか?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る