第3話 昇級 Part3

「勝った…」


風潤は実感がない。


「あっ、ごめんなさい! 私、神様に暴力を!」


「私から勝負を仕掛けたんだ。

気にすることはない。

君の覚悟は伝わった。

その実力なら、ここからの戦いもやっていけるだろう」


「ありがとうございます」


「それから、君にこれを託そう」


守り神はカードを1枚差し出す。


「これは…」


「このカードは私の友人であり、家族でもあった人物がこの社に託したものだ。

いつか、このカードを必要とする者が現れた時に渡してほしいと」


「はい。ありがとうございます」


「さて、私にできることはこれくらいだ。

準備ができたら、すぐに出発しなさい」


風潤は礼を言うと、駆け足で去っていった。


「(そのカードには、私の手である力を加えておいた。

その力は君達にとっては非情なものかもしれない。

本当にそれでよいか、何度も何度も悩んだが…。

世界を救うため、彼もきっと許してくれるだろう…)」


**********


<森林の国>


「何でお前が!?」


「詳しく説明するのは勝ってからでもいい?」


「あ、ああ…」


王である二人組の方を向く。


「私が入ることに、文句はないわよね?」


「ああ。一人増えようが…」


「我々の勝利に変わりはないのでな」


「それなら…起動聳スターターカク、オン!」


システムが起動する。


「申し遅れたな。

我らは森林の国の王、カラム…」


ローだ!」


Centralセントラル Sortソート:Enイー、流導類清!」


Centralセントラル Sortソート:Suエス、果地風潤!」


「えっ! お前Centralセントラルだったの?」


「実はね。

その辺も含めて、後で…」


カラムが遮る。


「五仕旗…」


Media=II Generationメディア・ジェネレーション!」


続く…


**********


「風潤が来てくれたのはありがたい」


「しかし、即席のチームで上手く立ち回れるか、少々心配だな」


「まぁ、何とかなるだろ」


「君が彼女の足を引っ張らないようにな」


「久々に会う風潤より、いつも一緒にいる俺の方が心配なのね、お前は…」


次回 采配 vs 指揮

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