誰かの味方をするということは誰かと敵対するということ(ファイアーエムブレムif感想)

 先日ファイアーエムブレムifをクリアしました。

 実はこれがファイアーエムブレム初クリアとなります。今まで遊んだことはありましたが、いつの間にか遊ばなくなるなど最後までプレイしたことはなかったです。


 ファイアーエムブレムifはインテリジェントシステムズが開発、任天堂より2015年6月25日にニンテンドー3DSで発売されました。

 白夜王国と暗夜王国のふたつの国が戦争している世界で、主人公カムイは白夜王国生まれ、暗夜王国育ちというどちらにも接点がある特殊な立ち位置にいる存在しています。

 プレイヤーは片方の国に加担することを選択して戦争を終わらせることが目的になります。


 今回は暗夜ルートを選びました。

 理由は血のつながった兄弟より共に育った兄弟を優先したから。個人的にマークス兄さんとエリーゼと敵対したくなかった。


 暗夜王国は侵略サイドの国だけあって全体的に悪そうな雰囲気や印象を抱きますが、実際味方にすると意外と人情味があって好きになれました。

 マークスをはじめとした暗夜の兄弟は暗夜の王ガロンの非道なやり方に賛同しているわけではなく、騎士道精神に則って戦っているので戦意のない兵士は無駄に殺さないなど意外と真っ当だったりします。

 だからこそガロン直属の兵士が殺戮を楽しむところを良く思わない。侵略サイドの兵士とはいえ、守るべき線引きは徹底しています。


 それに暗夜の兄弟はしたたかかつ兄弟思いなんですよね。

 カムイはお世辞にも賢いとは言えず、世間知らず故にガロンの無理難題にも上手く立ち回れないし非情になりきれないところがあります。

 そんなカムイを暗夜の兄弟はガロンに悟られないように裏から助けてくれたり、何かと気にかけてくれます。

 暗夜の兄弟から見たカムイは「頼れる兄弟」というより「危なっかしいから守ってやらないと」みたいな感じでめちゃくちゃ過保護なんですが、今まで長い時間側にいただけに大切にされているなぁと感じました。


 その反面白夜の兄弟に何も感じないかといえばそうでもなく、物語が進むにつれて白夜の兄弟にも情がわいてしまうんですよね。

 敵に回ったカムイに未だに手を差し伸べて「お前を連れ戻しに来た」と言われてそれをはねのけたり、憎まれていた弟から「本当は僕たちの味方になってほしかったのに」と言われて心苦しくなって倒すのが辛くなるんですよね。

 完全に敵対してくれればまだ楽だったのに、なまじ家族の情をかけられるので憎めないんですよね。マジで開発スタッフは鬼かと思いました。


 このゲームは第三のルートを除けば必ずどちらかと敵対しないといけないということがキモなんですよね。

 好きなキャラや兄弟の味方をしたいからどちらかの国に加担すると必ず片方と敵対してしまう。

 一週目はどちらも愛着がないので気軽に選べるが、一週目で仲良くなった相手と二週目で違う国を選べば敵対してしまう。

 しかもさっきも書きましたが、仮に暗夜を選んでも白夜にも情を感じてしまうように物語が進むので結局どちらも失いたくないと感じてしまうんですよね。


 どちらかしか味方になることができないという葛藤がこのゲームの苦しいところであり、面白いところなのかもしれません。

 第三のルートを否定するつもりはありませんが(まだ遊んでませんし)、安易にどちらも生き残る道があったらこの面白さは生まれないと思いました。


 このファイアーエムブレムifはプレイヤーには賛否両論あるゲームですが、私は結構楽しめました。

 ただ難易度ノーマルのカジュアル設定にしたのにめちゃくちゃ苦戦したので暗夜ルートは結構難しいかもしれません。私が下手というのもありますが。

 ちなみに主に活躍したキャラクターはカムイ、マークス、アシュラでした。個人的にルーナを使いたくて遊んでましたが、こういう女剣士のキャラクターは扱うのが下手なのかそんなに活躍できなくて無理に出撃させてました。こういうのはロストしても復活できるカジュアル設定ならではの遊び方ですよね。

 また機会があったら他のファイアーエムブレムも遊びたいですね。ではまた。

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