第26話 天使!?悪魔!?初代メンバー最強武勇伝!!(5)
「あたしよね、凛ちゃん!?」
「答えは獅子島さんだぞ、凛道?」
「凛たん、俺だよな~?」
「俺様だろう~凛助~!?わはははは!」
「そ、そう言われても、僕は~~~!」
じりじりと、怖い顔で迫る4人の先輩に圧倒されたけど。
「いい加減にしやがれお前ら!!俺の店だぞ!?」
「瑞希お兄ちゃん!」
「俺じゃなく、凛に聞いてどうする!?困らせんなよ!!」
彼らに対して、もっともな発言をするコーヒー屋台の店主。
「大体、シフト決めるの俺なんだ!オメーらで勝手に決めてんじゃねぇ!」
「なんだ、瑞希。それが手伝いに来てもらう方々への発言か。」
「そんな意地悪言うなら、あたしもお手伝いしなぁ~い!」
「いいなそれ。凛たん連れて、土曜日は遊びまわろうぜ~」
「わははははは!それで決定!」
「テメーぁぁぁ!!?」
「ええ!?喧嘩してたはずが、もう団結してる!?」
〔★仲直りは早かった★〕
「オメーらの考えはよーく、わかった!」
「まぁまぁ、落ち着いてください、瑞希お兄ちゃん。」
「凛は良い子だな~?つーことで、誰をどうするかは、公平にくじ引きで決める!」
「え?くじ引き!?」
「よっしゃ!俺に有利!」
「「「不公平だっ!!」」」
〔★烈司以外から不満が上がった★〕
「ちょ、みーちゃん!それだと、れーちゃんが得するでしょう!?」
「テメー付き合い長いから、ひいきしてんのか、コラ!?」
「ざけんな。引くのは俺だ。」
「え!?瑞希!?」
「烈司の代わりに代理で俺が引く。勘の良い烈司本人じゃなくて、俺が代わりに引くんだ。それなら平等だろう?」
「ふむ、それならいいか。烈司は他人の運まで操作できんからな。」
「え!?操作もできるんですか!?」
「出来れば、もっと楽に生きてるよ、凛たん!くっそ~俺が引くなら、まだ希望あったのに~」
「オメーの場合、最初でも最後でも当たりを引くからな・・・」
「どちらにしても、くじ運もいいんですね・・・」
〔★まさに、占い師に向いている★〕
話がまとまったところで、瑞希お兄ちゃんに聞いた。
「ところで瑞希お兄ちゃん、夏祭りの初日は朝からお手伝いに来ればいいですか?」
「え?朝から平気なのか?」
「大丈夫です。時間はあいてますから。」
「そう言ってくれんなら、助かるけど~」
「はい!任せて下さい!」
もうすぐ学校も終わる。
その前にテストがあるが、スケジュールをきちんと立てれば何とかなる。
それを乗り越えれば、いまいましい連中とも、しばらく顔を合わせなくて済む。
(てか、夏休み中にハメをはずして死んでしまえ、渕上♪)
「じゃあ、朝から頼ぜ?」
「はい、お任せください♪」
笑顔で瑞希お兄ちゃんが、頭をなでてくれる。
それに、えへへ♪と浮かれていたら、周りから声が上がった。
「あーあ、いいなぁ~!あたしも、学校の方がなければ、行けるのにねぇ~」
「え?モニカちゃん、お店をしてるんじゃないの?」
「あら、お店もしてるわよぉ~!ネットショップ♪」
「じゃあ、学校というのは?」
「あららん??あたし、凛ちゃんにファッション専門学校に言ってる話してなかったかしら??」
「え!?してないと思います!」
〔★新事実だった★〕
「やーん、ごめんね!モニカちゃん、トータルファッション専門学校ってところに行ってるの~!ファッション販売能力検定とか、サービス接客実務検定とか、とりたいのよね~」
「どんなものかわかりませんが、本格的!」
〔★モニカはガチだ★〕
「だからねぇ~夏休み目前の土曜日だけど、学校のみんなと秋に行われるファッションショーの準備だけしておきたいの~それしとくと、後が楽だから。」
「頑張ってください。」
「きゃは!頑張るわ~オシャレの秋になったら、見に来てちょうだいね!?」
「もちろんです。」
「ありがとう~♪」
首を縦に振れば、前髪をナデナデしてくれた。
(そっか・・・・・モニカちゃん、来れないんだ・・・)
会長さん、お祭り当日の朝は、人手がほしいと言ってた。
来れそうだったら、みんなに来てほしいと言っていたのに残念がるだろうな。
「俺もだよ、凛たん。」
「烈司さんもですか?」
「その日は、朝から抜け出せそうにないわ。」
「烈司さんは、占いの仕事が忙しいんですか? 」
「そう!太客(ふときゃく)の奥様方が来るんだよな~」
「ふときゃく??」
「お金持ってるお客様だよ、凛たん?覚えとけー」
ニヤリと笑うと、私の頬をプ二プ二と押す烈司さん。
(烈司さんも来れないんだ・・・・)
会長さん、若い力がほしいと言っていたからがっかりしそう。
「わはははは!俺様も無理だぜ!!」
「なぜです!?力も時間も有り余ってそうな百鬼さん!?」
野獣の言葉を聞き返せば、本人が豪快に笑う。
「わっはっはっはっ!!それを使って、女と久々に楽しいことやりまくるんだよ~!!」
「楽しいこと??」
「皇助、めっ!」
「凛たんにはまだ早い!」
「凛、聞かなくていいからな!」
そう言って、私を守るようにモニカちゃんと烈司さんが手を広げる。
そんな二人の後ろで、瑞希お兄ちゃんに耳をふさがれて抱きしめられる。
(よくわからないけど・・・・ロクでもないことか・・・・)
とはいえ、瑞希お兄ちゃんと密着できてラッキー♪
〔★凛には良い状況だった★〕
「なんだよ、オメ~ら!?凛助に大人の階段上らせようぜ~!?」
「なにが階段よ!?あんただと、エスカレーターじゃなくてロケットミサイルになっちゃうわでしょ!?」
「それも無理やり発射させるパターンだな。」
「そういうプレイもいいなぁー!わはははは!」
「いい加減にしやがれ、スケベ野郎!もうお前、来なくていいから!」
「だから、俺が来るんだろう。」
(え?)
耳をふさがれていたが、よく聞こえる低い声だった。
まさかと思えば、言った人が私の首根っこをつかんだ。
「あ!?」
「わっ!?」
「一日目の土曜日は、一日中、俺の予定が開いている。だから、手伝ってやろうと言ってるんだ。」
「し、獅子島さん。」
瑞希お兄ちゃんの腕からつまみ上げたのは、いつの間にか背後に移動した眼鏡の先輩。
「こら、伊織!」
「フン。慌てんでも、返してやる。」
「わっ!?」
その言葉に合わせて、手を離される。
ストンと瑞希お兄ちゃんのひざに着地した。
〔★100点満点フォームだ★〕
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