第14話「きみは画面の中」

次の日から、理愛ちゃんだけオンラインの授業になりました

クラスと理愛ちゃんを、タブレットの画面で繋ぎます

みんな、画面の中の理愛ちゃんに「おーい」と手を振りました


休憩時間、香和ちゃんは画面の中の理愛ちゃんに言いました

「理愛ちゃん、昨日は近づいてごめんね。

大丈夫だった?」

「私も、ごめんね。

ほんとは、香和ちゃんが来てくれて、すっごく嬉しかったんだ・・でも、すっごく頭痛くなっちゃって・・」

理愛ちゃんは、弱々しくて、寂しそうです

「ねぇ、理愛ちゃん、また一緒に絵を描いたりして遊ぼうよ!

病気なんかきっと治るよ!」

「そう・・だといいな・・」


放課後、香和ちゃんは先生に聞いてみました

「ねぇ先生。理愛ちゃんとタブレットで話した時、すっごく寂しそうだった・・

どうしたらいいかなぁ?」

「そうだねぇ・・うーん・・

香和さんと理愛さんは、ずっと前から一番仲がよかったんだよね?

家にいる時も、二人でオンラインで繋がれるように、お家の人に相談してみたら?チャットとかビデオ通話とかできたら、楽しいんじゃないかな?」


その日、香和ちゃんは家に帰ると、お母さんにそのことを話しました

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