ツンデレ君とラブラブ

掛川ゆうき

第1話

 政人と瑞樹が恋人同士になってから、数ヶ月。


 この二人というのは幼稚園の時からずっと一緒で、一緒にいるのが当たり前みたいな存在だった。 そこで何を思ったのか告白したら、見事に恋人同士になれたという事だ。


 きっと気付いた時にはお互い好きな人として意識していたという事だろう。


 瑞樹と政人が恋人になる前から、政人は瑞樹の家に遊びに来ては瑞樹の家に泊まるということを繰り返していた。 もうそれが当たり前だった二人。


 だから恋人同士になってからもその距離感は変わらず、高校になってからは親の承諾を得て一緒に住むようになったのである。


 政人達の両親も特に二人が同居するのを悪く言う事はなく、寧ろ小さい頃から一緒に居たのだから仲のいい二人だからいいとでも思ったのであろう。


 でも学校は違う。 瑞樹は近くにある高校。 政人は二駅離れている高校に通っている。


 そして毎朝、政人は瑞樹の為にご飯を作り、お昼のお弁当も作ったりして学校から帰宅してからも夕飯作りや洗濯や掃除等もこなしてくれるのだ。


 一方、瑞樹の方はバイトをしているからなのか、たまに帰宅が遅く政人が瑞樹の家で待っていることが多いからなのかもしれない。 だから帰宅なんかは遅いと夜中なんてこともあったりするのだ。


 そんな時でも政人は起きて瑞樹の帰りを待っていた。 何かに例えるとするならば変わった夫婦生活なというなのかもしれない。

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