彼女と僕。

国語力 レー点

第1話

僕は、1人なった。


前は家族が沢山居た気がする。


小さく子供だったため、あまり覚えてはいない。


1人で道をトボトボと歩いている。


死ぬほどお腹がすいた。


少し歩くと老夫婦とすれ違った。


僕が、お腹が空いている事を伝えると老夫婦は、僕に食べる物を分けてくれた。


「ありがとう」と伝え


貰った物を食べていると


老夫婦は、優しく僕に話しかけてきた。


「ゆっくり食べるんだよ。」


僕は、老夫婦にまた「ありがとう」と伝え


僕は、ゆっくりと食べる事にした。


食べる時、ふと思い出した事...


それは、母の言葉


母は、幼かった僕達兄弟に、あることを伝えていた。


「お前達、よーく、覚えておくんだよ。」


「お前達は、皆んな可愛い。

とても可愛いから困った時は、人をたよりなさい」


「どんなに怖い人であっても、お前達の事なら助けてくれるから」


「あざとく生きなさい。」


それが母が、かけてくれた最後の言葉だった。


そして僕は、今

母の言葉を理解した。


そう、この老夫婦は、僕が可愛いから食べる物をくれたのだと。


僕は、これから


(あざとく生きる事を決めた。)


次の日になり


また死ぬほどお腹が空いた。


生きるためには、食べるしかない。


僕は、生きるため


次のターゲットを見つける事にした。


少し歩いていると、女性を見つけた。


僕は、「お腹が空いた」と話しかけると


女の人は


「お腹が空いたの...チョット待ってて」と言い


急いで、家の中へと入って行った。


5分くらいして


出てきた女性は、大量の食べる物を持って来た。


僕は、思った。


(この女もチョロぃ)


僕は、女の人が持ってきた。大量のみつぎものを食べていると...


女性が・・・ 僕に触れてきた。


僕は、びっくり!!したが食事を貰ったお礼として


女性に僕を触れさせてあげる事にした。


僕の可愛さに理性が抑えられない


この【雌豚め】


僕は、次の日も、その次の日も女性のもとへと食事をしに行った。


毎日毎日、僕の姿を見て駆け寄って来る女性。【雌豚】


毎日毎日、僕に、みつぐ女性【雌豚】


数日が過ぎて


女性に対して愛着が湧いてきた。


いつも【雌豚】扱いして


ごめんね。


これから僕は、


君の事...


【ご飯の人】と呼ぶよ。


そして僕は、ご飯の人の家に住みつく事にすた。

僕が住み着くとご飯の人は、毎朝、毎晩、ゴハンをくれた。

だがこのご飯の人は、すごくドジだ。

なぜかと言うと、すぐに忘れ物をするからだ。

僕の食事は決まっていて。

カリカリと缶詰の入ったご飯をいつも食べてるのだが。

この女は、いつも缶詰を忘れるのだ。

初めのうには、注意していたのだが

今は、ご飯を食べずに待っていると、、、

「分かったよ。ごめんね。」と言い

缶詰を持って来るのだ。

たまにコイツは、わざと間違えてるじゃないかと思うときがある。

しつけは、最初がかんじん。

僕は、缶詰が入ってないゴハンなど食べてあげないよ。


次の日も朝からご飯を待っていると変なやつが来た。

目つきの悪い灰色のシマシマ柄の雄猫。

僕の縄張りに入って来るとはいい度胸だ。

今に見てろ。

今からご飯の人が出て来る。

お前は、ご飯の人にボコボコにされるのだ。

少し待つと、、、

ご飯の人が出てきた。

いけー。ご飯の人。その目つきの悪い奴をボコボコにするのだ。

僕の期待とは裏腹に

ご飯の人は、その猫を見るなり。

「ノラ〜、よく来たね。心配してたんだよー。」などと

優しい声で話しかけていた。

僕は、唖然とした。

この女、、、

ほ、、、ほかにも男が、、、。

ぼ、、、ぼくは、平然を装いながらご飯の人に話しかける。

「お、、お嬢さん、。僕にいつもの食事を」

すると一つ持っていたゴハンを、、、

僕ではなく

ノラと呼ばれる。その猫へ、、、

僕は、「はぁぁぁー」ありえないだろ

それは、いつもの僕のご飯でしょうがー。

僕が、まだ食べてないでしょうがぁぁぁー。

僕が、1人騒いでるとご飯の人が話しかけてきた。

「ふわちゃん。ごめんね。すぐふわちゃんのご飯用意するから。」

その言葉をのこし家に入るご飯の人。

うん。早くご飯は用意してくれ、、、

てか、ふわちゃんって誰だ。俺か!?俺なのか!?

そうして僕のご飯を用意した。ご飯の人は、目つきの悪いクソ猫のもとへ行き。

頭を撫でてやがる。

ふざけるな。僕と言うものがありながら他の猫に色目を使うとは。

なんて女だ。

僕は、ご飯を食べ終えるとご飯の人に

こう言いその場を立ち去った。

「他の男にシッポを振りやがって、、、やっぱり!お前なんか【雌豚】で十分だ。」

僕は、心に誓った。

あいつ【雌豚】が、反省するまで

この家には、帰らない事を。


僕が、怒りのまま、あの家を飛び出してから数日が過ぎた。

僕は、ご飯の人【ぬるま湯】に浸かったせいで

野生の本能。狩のやり方を忘れていた。

そのせいで。僕は、この数日。

食べ物にありつけないでいた。

お腹すいた。死ぬほどすいた。

そんな時、、、かすかに聞こえる声。

「ふぁ。ふあちゃーん。」

あぁ〜。ご飯の人の声だ。

僕は、その声に引き寄せられる様に

声の先へと向かった。

そこには、心配そうに

僕の名前を呼ぶ。ご飯の人。

僕を見つけるなり、駆け寄って来る。ご飯の人。

「もぉ。何処に行ってたの心配したんだから。」

ご飯の人に怒られてしまった。

ご飯の人は、すぐさま僕のゴハンを用意してくれた。

僕が、ご飯を食べてる間

ずっと、僕の側を離れなかった。

僕は、思った。

ご飯の人も大分、反省したのだと。

僕は、ご飯の人を許してあげる事にした。

「猫の顔も三度までだからニャ!」


それかも僕は、この家に居てあげる事にした。

この家に居ると楽なのニャ。

2食昼寝付き。

必要なのは、ご飯の人に頭を撫でさせる。楽な仕事だニャ。

そんな毎日を過ごしながら

僕は、少しずつ成長していった。

ある時、

僕は、体の中がムズムズとなんか痒い様な症状に襲われた。

僕は、本能のまま

この家を離れた。

広い世界へと旅にでたのだ。

旅に出て数日。僕は、食べる事も忘れて

何かを探していた。

それが何かも分からないまま。

僕は、探し続けていると。

いきなり!それは、現れた。

あッ!!!

雌豚だ!!ちがう!

雌猫だ!!!

そっか!僕は、この子を探していたのか、、

僕は、運命など信じてはいなかったが、

彼女に出会えた事は、運命だと思った。

そして運命の彼女に話しかけた。

「ニャ〜!いい天気だニャ。」

「こんな、いい天気に出会えるとは運命かもしれないニャ。」

雌猫は、ずっと無言。

僕が、ずっと話しかけていると、、、

いきなり!!

体当たりをされ、吹っ飛んだ。

「お"ぃ!コラ!!てめー、誰の女に手ー出してんだ。」

僕は、すぐさま。

お腹を見せ。降参した。

「ごめんなさい。もうしません。」

しかし雄猫は、許してくれなかった。

降参をしている。僕のお腹に噛みついてきた。

僕は「ごめんなさい。ごめんなさい。」と

必死に謝った。

すると雌猫が、、、「ダサッ!!」

僕は、その場から走って逃げた。

ショックだった。

降参したのに噛まれたのも、、、

雌猫にダサイ!と言われたのも。

僕は、一週間ろくに食事を取っていなかったのもあり。

心がポッキリ!と折れてしまった。

僕は、体も心もボロボロになり。家に帰る事にした。

家に帰るなり

ご飯の人が、涙目で迎えてくれた。

すぐにご飯を用意して。

僕の頭をずっと撫でてくれた。

あぁ。なんて暖かいんだ、この人は。

僕が食べる間、ずっと小言を言っていた。

「もぉー。こんなに痩せちゃって。」

「ずっと心配してたんだから

死んじゃったんじゃないかと思ったんだからね。もうこれ以上、心配かけないでよ。」

と言いながら、ご飯の人は

僕が戻って来たから嬉しそうだった。

あぁ。僕は、これからもこの人の側にずっと居よう。そう思った。


そして



春になり。



僕は、



体が疼くと。



女を求めて、この家を出て行った。

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